
「職場にいると緊張する。でも在宅だとやる気が出ない」「理想だったはずのテレワークなのに、なぜか心が重い」
そんなとき、ありませんか。
テレワークは自由度の高い働き方です。サボろうと思えば、サボれてしまうのは時としてアダになります。
やりたくないな、というときの「やる気スイッチの探し方」について、テレワーカー目線で考えてみると。
【体験談】憧れの働き方を実現した気でいた、テレワーク初日
初めてテレワークで働いた日。筆者は零細企業に勤務する会社員でした。
かねてから希望していた在宅勤務を命じられ、満を辞して初日を待ちました。
憧れの働き方だったこともあり、希望を叶えた感にあふれていたんですよね、そのときは。
期待していた自由、でも動けない現実
テレワーク開始前日は日曜でした。
月曜朝から業務に取り掛かれるよう準備しようと、やる気満々でした。
しかしいざ仕事場で電話や複合機、パソコンの取り付け・起動をしようとしても、なかなかうまくいきません。
時間ばかり過ぎていきます。
細かいところは始まってみてから、という感じで在宅勤務をスタートしました。
「まだ?」の恐怖
テレワーク開始にあたり、勤務先からあてがわれた複合機の使い方がわからず、初日から右往左往していました。
「図面をスキャンして、データで送ってほしい」というオーダーに戸惑うこと数十分。
しびれを切らした本社勤務の社員から「まだ?」の電話があり焦りました。
スキャナーを使うことでテンパってしまい、テレワーク初日はろくな動きができず終了。
大幅タイムロスの1日だった思い出があります。
テレワークの孤独を味わう
スキャナーなど新たに揃えた機器の使い方を覚え、テレワークが軌道に乗ってきた?と何となく思っていたある日。
上司から「あなたの担当した業務にミスがあり、クレームになっている」と電話がありました。
上司からの連絡に続いて、関係者からのブーイングや質問が電話、メールで次々と届きました。
確かにこちらのミスで、謝ってクレームに対応するしか選択肢がありませんでした。
一人、小さな部屋のパソコンの前で、クレーム対応に追われました。
当時の勤務先の上司から「やっぱりあなたの希望(テレワーク)を通したのは間違いだったかも」と言われ、役員からは「あなたが今後もテレワークを続ける意向なら、解雇も検討している」と通告がありました。
このとき筆者は、30代の後半でした。年代によっては1回の失敗や評価が、自分のキャリア全体を揺るがすように感じられるかもしれません。
会社員人生は終わったのかと、相当に落ち込みました。
でも今考えると大げさですね。会社員人生はいつか、必ず終わるのに(笑)。
やる気、地に落ちる
このときのクレーム事故は初動こそ大騒ぎだったものの、そう時間がかからずに収束し、すぐ通常業務に戻りました。
結局、解雇はされず、在宅のまま働くことに。
とはいえテレワークを始めたばかりの時点で解雇まで囁かれ、メンタルが追いつきませんでした。
仕事に対して「とにかくミスなく、間違えないように」と、そればかりが気持ちのウエイトを占めるようになりました。
生活リズムが崩れる
「ミスしない、間違えない」と、担当している全業務の細部までチェックを入れすぎる日々が続き、生活リズムが崩れ始めました。
一日じゅう間違い探しをするような日々で、孤独感とストレスが同時に襲ってくるような感覚がありました。
部屋の中で一人、作業に没頭したからか運動不足や日光不足も、心身に追い討ちをかけたように思います。
予想してたテレワークとは全く違う状況で「放し飼いの社畜」といったところでした。テレワークだし、家畜か?
やる気スイッチ探しの試行錯誤
そんなこんなで、勤務先にテレワークという希望を通してわずか数ヶ月で、やる気をほとんどなくしていました。
コーヒーを淹れたり、好みのBGMをかけたり、ランチ後に散歩をしたりもしてみたけれど。
そういうことでは、失ったやる気を取り戻すのは難しかったです。
このときの勤務先の仕事内容に、そこまで納得していたわけではなかったこともあって、
「せっかくテレワークになったのに残念だけど、退職もありかな」と思うようになっていました。会社から、
- ミスする人
- (テレワークで)何してるか分からない人
といったイメージをもたれているような気もして、何をしても手応えを得られない日々が続きました。
小さな成功体験が、光になった
「ミスしない」ことにとらわれて、そればかりになっていた日々からじょじょに落ち着きを取り戻し始めていたころ。
「本当に解雇されたときに備えて、副業をしてみようか」と考えました。
朝、始業前の数時間と土日の日中に、在宅で取り組める仕事を受注し、お金を稼いでみることに。
多少の紆余曲折はあったものの、副業と本業を両立できるようになり、心身の落ち着きを取り戻せたように感じました。
その後は在宅サラリーマンのまま副業を増やし、収入が安定的に増えていきました。
在宅でできる副業について、いくつか記事を書いています。こちらのカテゴリから、お楽しみいただけます。
テレワークでやる気を出すために試して効果があったこと
テレワークでモチベーションを保つためにやってみたことで1番、効果があった感を得たのは副業です。
これは一見、突飛なことのように思えますが、このとき思い切って副業にトライして本当に良かったと今も思います。
「テレワークNGと言われたら、会社に戻るしかない?」という狭い視野が広がったからです。
気持ち的に余裕・自信をもつことにもつながり、その後は本業、副業ともうまく回り始めました。
そうなってみて、改めてテレワーク環境を整えることに着手し始めました。
朝の散歩でリズムを整える
このころは自宅と仕事場が3kmほど離れていて、はじめは朝、バスに乗って通っていました。
バスに乗る距離を歩いてみると、意外に運動になるなと思えて、気候のいいときは歩くことに。
朝、終業前には副業もしていたから、自宅を出るのは5時とか6時とか、かなり早い時間でした。
でも慣れてくると、歩かない日は何か物足りないような気持ちになるから不思議です。
タイムタイマーで時間を区切る
デスクワークするときは、作業時間を区切って定期的に休憩時間をとる「ポモドーロ・テクニック」という手法を真似しています。
ポモドーロ・テクニックは25分作業して、5分休むを繰り返し、合間に長めに休憩を入れて食事などをします。
著名人に実践している人が多いようで、ポモドーロ・テクニック用の時間計測アプリなどもたくさんあるようです。
かんたんで、取り組みやすいと思います。
昼寝とストレッチをスケジュールに組み込む
ほか、眠くなったら短時間の昼寝をする、昼休憩後やおやつ後はストレッチをする習慣もあります。
必ずやるようにしているわけではなく、ゆるく取り組む感じです。
在宅時の昼寝については「仕事中つい寝てしまうテレワーカーがたどり着いた、快適昼寝のアイデア」という記事にも書いています。
立って仕事をしてみるのもまた良し
やる気には直結しませんが、立って仕事をするだけでも、集中力のアップにはなるように思っています。
足腰も鍛えられて一石二鳥です。
スタンディングデスクなどのアイテムを揃えようとすると手間やコストがかかるし場所もとります。
現状あるものを使っての立ち仕事については、スタンディングワークで、腰痛・肩こりなどに悩みにくいテレワークライフをで、お楽しみいただけます。
それでも、動けない日もある
テレワークかどうかに関わらず、どんなにやる気をだそうと思っても無理なこと、ありますよね。
気合や根性ではやる気スイッチは入らないし、万能な方法はないでしょう。
休むことも、選択肢として残しておいてください。自分を責めないことが、次の一歩をつくると思います。
やる気スイッチはきっと、どこかにある
テレワークは比較的自由な働き方。自分なりの「やる気スイッチ」のポイント、いろいろ探してみませんか。
まずはひとつ、小さく試すことから。
やる気のきっかけ、どこかにあるかもしれません。