サラリーマンを辞める前にしておいて良かった3つのこと

「サラリーマンを辞めた」というと、すごい決断をして自ら退職願を出したような言い方ですが、会社が潰れてコロナ解雇となったというのが正しい経緯です。

会社都合の解雇で失業手当がすぐに出たうえ、コロナショックの影響で失業手当の受給期間が2ヶ月延びたのは、不幸中の幸いだったといえるかもしれません。

次の身の振り方について考える時間があると、前向きに考えていました。

自分の時間を存分にもてた中で、会社員時代を振り返って思ったのは「サラリーマンを辞める前にしておいて良かった」ことがいくつかあったということ。

サラリーマンを辞めることを考えている人にとって、何を準備しておくべきか悩むことも多いでしょう。筆者もかつてはその一人でした。

今回は、勤務先がつぶれてしまうという経験をした筆者が、サラリーマン時代にやっておいてよかった3つのことを紹介します。

会社の仕事だけする生活だったら会社がつぶれたとき、もっと困ったかも

もしも会社の仕事だけに集中して他のことを何も考えなかったら、会社がつぶれたときのショックは計り知れなかったと思います。

じっさい、当時の同僚や先輩のなかにも心身のバランスを崩してしまったり、経済的に困ったりする人を何人も見ました。

思い返せば就職が決まって働いた数年の間、会社の経営状態が少しずつ悪くなるのを目の当たりにしていました。

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この会社は近い将来つぶれるかもという予感のなか、副業にトライ

そして「何かあったらひとたまりもないな、この会社」と確実に感じたのは、東日本大震災の時です。

オーナーが会社に来たり来なかったりで事業に興味をもっていなかったことや、常駐の役員・管理職も「現状維持が基本。新しいことには手を出したくない」空気が漂ってみえたから

退職して新しい仕事を、と考えていた時期もありつつ、近年は「定時で仕事を終えられるようになったし副業を持とう」と思い、自分にできそうな副業をかたっぱしから試す日々でした。

副業は、うまくいかないものも多かったけど

試した副業の中には、うまくいかなかったものもたくさんありました。

でも、収益をしっかり稼ぎ出してくるものや、「この仕事をこれくらいやれば、これくらいの金額を稼げる」という仕事がちらほらと見つかりました。特に、今回ここに書いた

  • 手頃な価格で不動産を購入して、住宅ローンを繰り上げ返済し収益物件として運営
  • 在宅でできる副業(Webライティング)を開始
  • 株式投資を学び、少額から投資に挑戦

については、「サラリーマンのうちにやっておいてよかった」と心から思っているものです。

辞めてから取り掛かっても自分の場合、どれもすぐに収益を出せなかったと思います。会社員で定期的な収入があるうちに、副業として試しておいてよかったです。

それぞれの副業をどのように学び、収入を確保したかについて、くわしく紹介します。

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マンション購入で生活の安定を確保

20代の前半から一人暮らしをしていて30歳になるころ「家賃もったいないし、家買おうかな」と思うようになりました。

手頃な物件を探したり、ローンのシミュレーションをしたりする中で「もしも、会社から今もらっている収入が得られなくなった時でも払える金額っていくらだろう」と考えるようになりました。

当時、支払っていた賃貸アパートの家賃は約6万円。

他に生活費諸々含めて、月々の支出は15万円ほどという状況を踏まえて「6万なら、もし会社をクビになったりして収入が断たれた時でも、バイトをしながら支払えるかな」と予測しました。

1DKの中古マンションを購入し、ローン完済後は収益物件として運営

物件探しに少し時間がかかりながらも、探し始めて2年後、中古のマンションを購入しました。

月々4万円ほどの支払いで、25年ローンを組みました。共益費・施設修繕費を支払っても、借りていたアパートより毎月の住居費を抑えつつ、住まいのグレードを上げることができました。

当時、会社員になって年月が浅かったことや勤務先が零細企業、独身女性などということがマイナス要素になったからか、なかなかローンを組んでくれる金融機関は見つからなかったりもしました。

結局、ローン金利を4%と、高く取られることになりました。ちなみに2024年現在、住宅ローンを組んだら金利は1%にも満たないことが多いようです。

その後、25年ローンを繰上げ返済して13年で完済。この家には現在、住んでいません。借りてくれる方があり、毎月5万円の収益を生んでいます

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リスク管理の大事さを意識したら「堅実な投資」になった株式投資

使っていない銀行口座に40万円が凍結されていたことにたまたま気づいて、銀行までお金をおろしに行った10年前。

無事に口座解凍してもらって手元に、40枚の1万円札が戻りました。

株式投資で資産運用を始める

親の介護で家にいる時間が長かったそのころ「すきま時間に株、やってみようかな」と思っていたこともあり早速、証券会社に登録して取引を開始。

このとき株主優待につられて、40万円を元手に4つの銘柄を取得しました。

元手はすぐに、半分以下の価値になってしまい、損した感だけが残りました。時間が過ぎてもそれらの銘柄は値を戻すことなく、なかなか新たな取引ができませんでした。

初めて株を買った10年後、ようやく利益を出せるように

その間、いろいろな銘柄の値動きを見たり、株で稼いでいる人や投資の専門家のSNSやメルマガ、本を読み漁り、自分なりに研究を続けました。

持っていた銘柄を売り、その資金で買い直しをしたりして、利益がで始めたのは株式投資を始めてから10年たったころです。

今は安いものでは3万円台、値の張るものでも50万円台の銘柄を30ほど保有して、株主優待を楽しんだり、利益や配当でコツコツと買い増ししています。

大きく稼ぐのではなく、リスクを意識しながら小さくても利益が出るようにしたら、堅実な投資になりました(個人の意見です)。

少ない資産で、株式投資を地味に楽しむ

最近はメインの松井証券のほか、楽天証券にも口座をもって、少ない資産を分散しています。

資金が小さいので分散投資とかあまり意味ないかもですが、複数の証券会社を使ってみると、それぞれの長所・短所がわかるように思います。

ここ半年ほど楽天証券で、楽天市場でためたポイントを毎月500ポイントずつ投資信託で積み立てることも始めました。まだぜんぜん成果は出ていませんが(笑)。

いろんな投資家のやり方を知って「自分にこれ合ってるかな」と試して、しっくりくるものがみつかった感じです。

在宅の副業で収入の柱を増やす

会社勤めをしている間に、親の介護が始まりました。

そのころ「介護でクビになったと想定して、家でできる仕事をしたら。介護しながらどれくらいのお金が稼げるんだろう」と考え、介護の合間を縫って、いくつかの副業を試しました。

最初に試したのは「語学教材を使ってみての体験談執筆」です。2000文字書いて、5000円の報酬でした。

書いたものを提出したところ、発注者としては思ったものと違ったらしく一度、書き直しの指示が。

書き直しも含めて、発注者とのやりとりから語学教材のお試し、そして体験談執筆で、かかった時間はトータル3時間ほど。

数日後、作業料の5000円が指定した銀行口座に振り込まれていました。そのとき「こういう仕事なら私にもできそう」と実感したことをはっきり覚えています

家で完結するネット副業「webライター」

あとから知ったことですが、この手の「文章を書く」仕事はwebライターと呼ばれています。

取材やインタビューなどがないため外へ出る必要がなく、自宅で全て完結するのが特徴です。

その後「体験談を書く」仕事から派生して、リサーチ+ライティング、グルメ系ウェブサイトのライティングなどいろんな仕事を経験しました。

当時は本業の会社員(フルタイム)の前後と土日で、毎日4〜5時間作業をして月15万円程度の手取り収入を得ていました。

文章を書くことが苦にならなかったり、当時の勤務先が出版社だったりしたことで、書く仕事を自然に選んでいたのだと思います。

文章を書く仕事は需要が多く、在宅の副業にしやすい

文章を書くことに抵抗がなければ、経験を問われない仕事も多くあるのでライティング系の仕事はオススメです。

ただ、未経験だと単価が安いこともあります。

筆者が求人を探すのはママワークスクラウドワークス、それにしゅふJOBなど。

どれもwebライターに限らず、在宅の仕事を幅広く探せるサイトです。

副業は少しずつ、できれば長い時間をかけて取り組みたい

本業があるとどうしても副業ややりたいことに割ける時間は少ないです。でも、地道に少しずつ何年も続けると、いざ本業が断たれた時にそれらが生活を支えてくれます。

筆者も副業があったおかげで、会社がつぶれても不安なく次の人生を歩き始めることができました。

不動産購入と株式投資、そして在宅の副業の3つは、サラリーマンのうちにやっておいて本当によかったと今も思っています。