在宅ワークは実際どういう働き方か。10年以上、家で仕事して分かったこと

在宅できる仕事が選べるのは、とてもいいことだと個人的にも思っています。

通勤時間がなく、自分でカスタマイズした働きやすい環境で仕事ができるのは特に大きな利点でしょう。ストレスを感じにくくなります。

ただ経験上、没頭しすぎたとき時間を忘れがちになるのは、気をつけたいところ。また、状況によっては孤立・孤独を感じる場面もあるかもしれません。

筆者がテレワークを始めた2010年ごろ、会社員が自宅で仕事をするというスタイルはまだ、かなり珍しかったです。

今はパートやアルバイトから正社員まで、テレワークの仕事が比較的、選びやすくなった印象があります。

もっと浸透してほしいところですが、最近はオフィス回帰の動きも大きいようですね。

この記事では、テレワークの実際のところや利点・注意点などについて、筆者の経験をふまえてお話しします。

複数のテレワーク拠点を持つ際の注意点

自宅やオフィス以外でも、パソコンとスマホがあれば仕事ができてしまう職業もたくさん、あると思います。

筆者も、カフェなどで仕事をしていた時期があります。気分転換になるし、ドリンクバーとかがあるお店だとお得感もあってうれしいですよね。

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実家と自宅など、テレワーク拠点を2つ以上もつときに気をつけたいこと

実家を作業拠点にして自宅から通う形で仕事をしたり、仕事場を借りて自宅から通ったりする形でテレワークをしていたこともあります。

忘れ物をしたり、急に呼び出されて遠回りになったりと、不便を感じる場面も何度かありました

テレワーク拠点を2つ以上持つときは、不在時にパソコンなど大事なものを盗まれたり、火事などで作業場所が使えなくなったりしたときのことをシミュレーションしておくと安心です。

また、カフェやホテルなどでテレワークをするときは

  • データの取り扱い
  • 機器の持ち運び
  • 離席時の機器ロック
  • 紙メモなどを置き忘れたりしない

などの注意が必要になるでしょう。

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在宅ワークで効果的な連絡ツールの選び方

自宅などオフィスではない場所で仕事をしていると、仕事仲間やクライアントと何らかのデジタルツールを使ってコミュニケーションを取ることになります。

直接会って会話をしない状況だと、何か質問したい時などに「これ、聞くほどのことか?」と躊躇するようになったりするんですよね。また今度でいいか、的な。

そうなってくると、周囲とのコミュニケーションが鈍くなるなどの影響が出ます。かといって、チャットを連投したりするのも気が引けますよね。

そんなときは、チャットやメールにポジティブな言葉を入れるようにすると、コミュニケーションが活性化するように感じます。お礼とか、ほめ言葉とか。お世辞はNGです。

必ずしもいい影響が出るわけではありませんが、試す価値はあると思います

テレワークをしてから、コミュニケーションツールに段階づけをするようになった

在宅で仕事をするようになると、

  • 通常の連絡・確認はチャット
  • 電話は緊急
  • 急ぎではないが大事な要件はメール

といった段階づけをするようになりました。zoomやskypeは長年、苦手意識を感じていたツールですが、最近では3人以上で話し合うときなどは便利かなと思うようになりました。

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在宅ワーク中の健康管理と感染症対策

テレワークで仕事をしていても、同居の家族は学校や会社へ通っているという人も多いでしょう。

感染対策でテレワークをしているのに、家族が外からウイルスを持ち帰って結局全員が感染、となるパターンもよく聞きます。

コロナ流行を経験した今、感染症が流行したときは一人暮らしで人との関わりがないなどの特殊な状況でない限り、在宅ワークでもしっかり感染対策をする必要があることを実感しています

我が家も少し前に家族が感染しましたが、隔離をとにかく徹底することで、家庭内感染は防げました。

湿度や温度の調整を抜かりなく

テレワークで仕事をしていると、湿度や温度まで気が回らなくなることはよくあります。

湿度・温度管理をしっかりしておくと体調が保ちやすいです。

寒いときは暖房器具や着る物でしっかり温めて、暑いときは適温に冷やす。これだけのことでだいぶ感染症を含めて、病気やストレスが遠ざかるのではないでしょうか。

オフィスなどでは自分にあった温度・湿度を設定しにくいですが、在宅なら自分ベストを目指せます

とはいえ、100%病気を遠ざけることはとても難しいでしょう。

もしもかかってしまったら「少し休もう」くらいの気持ちで過ごすと、気が楽なのではと思います。

テレワークの最大の利点は「時間、場所、気持ちの自由とコスト削減」

会社員だったころ、勤務先からの指示でテレワークを始めました。

意外と自分にあった働き方で、通勤していたときよりだいぶ快適に働けていると、会社員でなくなった今も思っています。

10年以上テレワークを続けていて、個人的にはいい部分のほうが多いように感じています。

といっても、在宅勤務で仕事のパフォーマンスが上がるとか収入が増えるということではないです。テレワークになったからといって、仕事の能力が上がった実感はありません(笑)

時間の融通がききやすい

通勤にかかる時間がない分、時間の融通がききやすいのも在宅勤務のいいところです。

仕事を始める寸前まで洗濯物を干したり、野菜を切ったりしているとテレワークの醍醐味を感じます

仕事が終わればすぐまた、プライベートです。テレビをつけたり、冷蔵庫からビールを出して冷え冷えを飲んだりするのは至福の時間です。

住む場所を問わない

どこに住んでいても基本的には仕事ができるというのも、在宅勤務のいいところだと思います。

本当は地方暮らしなどを満喫したいところですが、まだそこまでは達成していません。

近いうちに温泉が近くにある暮らしを実現できればと考えて「温泉のあるテレワークライフを実現するための現実的な4つの方法」という記事を書きました。

こちらも、よかったら読んでみてください。

周囲に合わせる必要がない

周囲に合わせて昼休みに一緒に食事をしたり、世間話や会社内のうわさ話につきあわされることがないのも、在宅勤務のすごくいいところだとしみじみ思います。

ただ、何もしないでいると、仕事まわりの情報が入りにくくなったりはするかもしれません。

在宅勤務で孤立感や孤独感を感じる人もいる、というのも分かる気がします。

服や靴、化粧品などにお金がかからない

筆者は通勤していたときからケチで、服や靴、化粧品などにはあまりお金をかけていませんでした。

テレワークになって、それに拍車がかかったように思います。

基本、部屋着しか必要ないからラクです。

打ち合わせなどがあって外出するときは一応、着替えますが頻度が低いから、たくさんは必要ありません。

「あの人いつも同じ服着てる」と思われてるかも(笑)。

副業がしやすい

テレワーク勤務になって2年くらい経ったころ、家でできる副業をあれこれ試しました。

webライターや試供品のモニターなど、かなりの数やりました。

サラリーマンでなくなった今、そのころのいろいろな経験が役に立っている気がしています。

【こちらもどうぞ】隙間時間で稼ぐために考えた27の副業のうち、収益を出し続けている4つの仕事

休憩時間にいろんなことができて楽しい+助かる=これぞ在宅の醍醐味

テレワークの最大の醍醐味は、休憩時間に本当にいろんなことができるということかなと思っています。

どんなスタイルの職場でも、在宅に比べると休憩時間の過ごし方は限られるのではないでしょうか。

仕事の合間に家事ができる

仕事に飽きたら家事をして気分転換をする、というのは在宅勤務でしかできないことでしょう。

夕飯の一品を先に作っておくとか、乾いている洗濯物を畳むとか、花に水をやるとか。

別の作業を数分でもすると、また新鮮な感じで仕事に戻れるように思います。

筋トレやストレッチでリフレッシュ

思い立ったらすぐ運動ができてしまうのも、テレワークの醍醐味のひとつです。

道具を使ったりマットを敷いたりするのは面倒なので、立ったついでのストレッチとか、座ったままできる足上げとかをしています。

ただそれ以上に飲み食いしてしまうのでなかなか、筋肉質になれないでいます。

ハマらない程度に動画鑑賞も

動画鑑賞はなかなか楽しい、テレワークの合間の息抜きだと思っています。

短い時間の動画をサクッと見るのが理想ですが、たまにハマって抜け出せなくなることも。

動画は仕事中に見るなら、あまり忙しくない時がいいようです。

好きなラジオや音楽を聴きながら仕事ができる

ラジオや音楽をかけている職場も多いかもしれませんが、必ずしも自分の好きなものがかかっているとは限りません。

自分の好きな音と一緒に仕事ができるのも、テレワークの楽しいところだと思っています。

テレワークで気をつけたいこと

テレワークは作業環境づくりの自由度が高いから、仕事の進捗に影響することもあります

自宅だと誘惑も多いですよね。

集中力を削がれる

集中力を保ちづらいのは、テレワークの大きなリスクのひとつです。

動画やフリマサイトを見出すと、数時間はすぐに過ぎてしまうでしょう。

その誘惑に打ち勝てれば立派ですが、正直なところこちら、ドツボにハマることはよくあります。

まじめに仕事をしていても電話がかかってきたり、家族から声をかけられたりすると仕事に集中しづらいこともありますね。

会って話せてよかった、と感じることはある

顔を合わせて話せたら、と思う場面も、在宅勤務ではあるかもしれません。

自分はテレワークでコミュニケーションの取りづらさをあまり感じたことはありませんが、顔を合わせてミーティングなどをして「会って話せてよかったな」と思うことはあります

運動不足になる、太る

テレワークのような環境で仕事をしていると、鍛えたり運動したりする習慣がない場合はすぐに太ってしまうでしょう。

運動習慣がない人がテレワークになったら、1日のうちに身体を動かすチャンスを何度か、意図的に作るといいかもしれませんね。

在宅ワークの苦い経験

一人の空間で長時間、仕事をすることが基本の在宅ワークは、仕事や人間関係などで追い詰められるととても厳しいものがあります。

もしもこの記事を読んでくれているあなたが今、そういう気持ちになっているとしたら少しお休みしてください

仕事のせいで、心や身体を病んでしまうのは本当に残念。あなたの心や身体の大事さを考えたら、優先すべき仕事などありません

メンタルにかなりダメージを受けたパワハラ

在宅勤務になって最初の数年は、パワハラに遭うことがよくあったように思います。

一人をいいことに、攻撃を仕掛けられたのかもしれません。自分以外の周囲の状況がわからなかったために長い間、辛い思いをしました

仕事が変わり、今は恵まれた環境で働いています。パワハラでお悩みのテレワーカーさんは一度、転職などを視野に入れてみてもいいかもしれません。

ただ、テレワーク限定で仕事を探すと少し決まりにくいかもしれません。自分も在宅勤務の仕事探しに難儀したことがあります(そのときの記事)

でも、探し続けて自分に合う仕事を見つけました。あなたが心穏やかに働ける職場は、きっとあります。

テレワークでのメンタルヘルスについては、厚生労働省「テレワークにおけるメンタルヘルス対策のための手引き」なども参考にしてください。

請負の仕事では、よくだまされた

在宅ワークでは、業務請負の形で仕事をすることもよくあります。

請負は完成した仕事に対して報酬が支払われるものが大半です。

固定給ではないので、急に報酬を減らされたり度重なる修正指示があったりすることは日常で、ときには請負が決まってすぐ、その会社がつぶれてしまうこともありました

不払いの経験がないだけ、自分の場合はまだマシかもしれません。

テレワークからオフィス回帰への動きについて

2023年のはじめごろから、テレワークからオフィス出社へ戻す会社が増えているという情報をよく目にするようになりました。

出社すること=仕事という層がまだ、いるのかもしれない

オフィス回帰の動きを見ていると、出勤すること自体が仕事という考え方の人が一定数いるのかな、という印象をもちます。

時間通りに着席して、終業まで机に向かうのが仕事と考える人が多い職場では、テレワークはなかなか成立しづらいかもしれませんね。

在宅、出勤どちらも選べると助かる

出社したい人は会社で仕事をすればいいし、そうでない働き方も選べるといいかもと思います。

子育てや介護をしていても、仕事が選べる世の中になるのが理想ですよね。

在宅ワークで便利だと思っているもの

自宅でのテレワークは、限られたスペースで作業をしなければいけない人が大半でしょう。

そうなってくると、仕事の時はパソコンなどを広げて、終われば全て回収して生活スペースに戻すことが必要です。

自分は、テレワークになった当初は自宅とは別に専用の部屋を借りて、そこに複合機(プリンター+ファクス)やデスクトップパソコンに加えて、大量の紙の書類を置いていました。

でも、自宅で仕事をするようになってみるとそれらを置くスペースはなく、複合機とデスクトップパソコンは実家の物置へ、そして紙の書類は極力減らすことに。

それでも割と仕事はできてしまうもので、今はノートパソコンとスマホ一台で完結します。

仕事が終わればパソコンは片付けて本棚に収納するから、テレワーク専用のスペースも必要なくなりました

どうやってワークスペースを作ったかについて「家が狭くてテレワークがやりづらい問題をやっと、本格的に解決した件」という記事にまとめています。

こちらの記事もよかったら、読んでみてください。

ネットファクス

そうした省スペースでのテレワークで便利だと思っているアイテムに、ネットファクスがあります。

番号にファクスが送られてくると、自分のメールアドレスにそのファクスがPDFでファイル添付されてきます

自分が使っているメッセージプラスというネットファクスは、留守番電話機能も備えているのでとても便利。長年使い続けています。



携帯に電話をかけてきてほしくないけど、電話番号の記入が必須という場面などでも助かっています。