本業が在宅勤務ベースになって副業を始めた、あるいは始めたいと考えている方は多いのではないでしょうか。
私も会社員だった頃、在宅勤務を命じられた時から「家でできる副業」について考えるようになりました。
あれこれ考えたり調べたりして、実際に初めて副業に取り組んだのは在宅勤務開始から2年後のことでした。
ここでは、企業などから主に業務委託で副業を請け負った時の体験談をベースに、大手企業と中小企業で発注方法や進め方等にどんな違いがあったかなどについて、記事をまとめています。
大手企業から副業を受けると安心。その代わり業務範囲が小さいことが多い
副業を始める時、どういう会社から仕事を請けるかということについてはあまり考えていませんでした。
「自分にできるかできないか」という視点のみで仕事を探していて(本業の収入が安定していたので)報酬もそんなに気にしていませんでした。
大手企業から仕事を請けたのは、副業を始めてしばらく経ってからです。飲食店の取材をして話を聞き、聞いてきた情報をまとめる仕事でした。
未経験OKとのことで即、採用されました。
業務フォーマットがきっちり決まっていて、決まった情報を入力して店側の確認を取るまでが仕事。
慣れてくると特に考えることもなく、すぐに仕事が終わりました。
そんなに大変ではなかったけど、2年くらい続けたところで少し飽きてきました。
本業が忙しくなったタイミングで仕事を請けるのをやめてその後、何度かオファーをもらったものの断っていたら連絡は来なくなりました。
会社員を辞めた現在も、請けている仕事には大手からのものもあります。
会社員時代に勤務先経由で請けていたのがそのまま継続している仕事と、無職になって新たに請けた仕事の二つです。
会社員時代からしている仕事は10年以上の長きに渡りましたがコロナの影響もあり、年度末で打ち切られることに。
打ち切りの3ヶ月前に責任者から連絡をもらい、担当者たちが勢ぞろいした場所でお礼を言われました。
残念な気持ちはあったけど、打ち切りの仕方に「さすが大手」と変に感心しました。
仕事を打ち切ったり契約を終了したりする場面では、外注先に良くないイメージを持たれないよう配慮するのは大事かもしれません。
一方、新しい方の仕事は、求人サイトから応募して請けるようになった仕事。
社内に新しくできたセクションで、相手が「仕事を外注するのは初めて」という状況でのスタートでした。
私にどう仕事を振っていいかよく分からない感じで、最初はかなりギクシャク感がありました。
数ヶ月経つとお互いなんとなく立ち位置がわかってきて、仕事がスムーズに回り始めました。
チャットやメールで相手を気遣う一言を添える余裕も出てきて、最近はなんとかなっている感じです。
「先日は納期を融通してもらって、ありがとうございました」」とか「急ぎの仕事とかあったら遠慮なく言ってください」的なことをちょくちょく言うようにしたら、なんとなく相手との距離が縮まったように思います。
今後もこの仕事が、末永く続いていくことを願うばかりです。
たまたまかもしれませんが、大手企業から請けた仕事ではあまり辛い思いをしていないかもしれません。
ただ、大手からの仕事は「決まったことをきっちりやる」的な案件が大半です。
業務範囲が広がったり、別の仕事を任されたりすることはおそらく少ないでしょう。
中小企業から副業を受けると自由度が高い反面、仕事が安定的にこないことが多い
今まで請けた副業は、どちらかというと中小企業からの仕事が多かったです。
中小企業では発注の仕方などに決まったフォーマットがないことが大半で、同じ会社の同じ仕事でも担当者によって発注方法や進め方がガラッと変わることも多いように思います。
「こんな感じで」「この資料を参考に」と大まかな頼まれ方で、相手の思っていることと自分の理解とがちぐはぐになって時間がかかるのも、あるあるな感じです。
いくつか中小企業からの発注を経験してからは、たたき台やラフ案を作ったりして相手のニーズを確認してから提出するようにしています。
でも「オッケーです」「その流れで」と言われて実際に納品すると「やっぱり直してください」と戻されたりして、モヤモヤすることもよくあります。
それに、中小企業からの仕事では契約書を交わさないことも多く、いきなりの打ち切りや報酬減額ということも普通にあります。
でも、たまに「ベストマッチ」な仕事や担当者に出会えるのは中小企業から仕事を請ける醍醐味かもしれません。
自由度が高い分「これ面白いですね〜」から「次こんな感じにしましょうか」という流れになりやすいのは面白いところです。
「こんな仕事やってみませんか」と別のオファーが入ったり「今度飲みに行きませんか」という流れになることもたまにあります。
大手の副業、中小の副業どちらも知っていれば強い
大手だからこう、中小だとこうなる・・・というはっきりした傾向はないものの、それなりに違うかなと個人的には思っています。
大手・中小というくくりではなく、企業によっても違ってくるでしょう。
副業に取り組むなら、できればいろんな企業から仕事を請けて「大手からの仕事」「中小からの仕事」のそれぞれの利点や欠点を実感するといいと思います。
経験を積むと、どんなオファーでも「そうくるか」という気持ちで構えられるようになります。
ただ「それはないだろう」という時には一言申し入れたり、場合によっては請けることをやめる、あるいは第三者機関への通報が必要になることもあるかもしれません。
そして企業の規模とは関係なく、あなたに合う仕事・合わない仕事というのは当然存在します。
「これは自分にもできそう」と思って応募しても難しかったり、担当者と反りが合わなかったりするのは想定内と考えた方がいいでしょう。
本業・副業問わず、どんな仕事でもマルチにこなせる人は少ないし、どんな人とでも上手くやれる人はもっと少ない。
残念なのは、最初に経験した副業に納得がいかなくてやめてしまって、その後別の副業を取らないようになってしまうことです。
世の中には企業も仕事もたくさんありますから、よく探せばあなたに合った仕事は必ず見つかります。
初めての副業でうまくいかなくても、次の副業ではうまくいくかもしれないし、その次の次はもっと上手にこなせるかもしれません。
はじめの一歩を踏み出したら、そこでとどまらずに二歩、三歩と経験を積んでいってください。
少しずつでも経験を積むと「自分にできる仕事」や「経験が生きる仕事」がはっきりしてきて、仕事も探しやすくなってきます。
そう、一番もったいないのは「はじめの一歩」を踏み出さないことです。
在宅で副業をしてみたい、と思ったら、まずは実際に取り組んでみましょう。後のことはそれから考えれば大丈夫。
金銭的に困っている場合は、すぐに仕事を決めて働く必要があるかもしれません。
でも、そうでない場合はいくつかの副業を試してみて、その上で自分で納得がいくものを選ぶといいと思います。
副業探しでは、詐欺的ビジネスに騙されないように注意
在宅勤務の普及に伴って、空いた時間で副業をするのがトレンドになっている今「稼げる副業」を語る詐欺的ビジネスが横行しているのは残念な事実です。
自分も、この手のビジネスに騙されそうになったことがあります。
採用試験を受けに行って「もう少し実力をつけてもらった後に採用しましょう」と言われ、そのための講義を受けるよう指示がありました。
ここでおかしいと思い「その講義にはお金がかかりますか?」と質問すると「10万円です」との答えが返ってきました。
当時のことについてはその頃書いた記事にまとめていますので、よかったら読んでみてください。
「在宅ワークは怪しい求人も多い。仕事の探し方と怪しい仕事への対処について」→ https://zaitakukinmublog.com/archives/994
それと逆に、人を騙すための片棒を担がされるような仕事もあります。
分かりやすいのはECサイト等の購入者コメント欄に高評価をつけて、商品を勧めるコメントを書くものや、(本当は広告なのにそれを隠して)個人ブログを装ったウェブサイトに一個人として商品を褒め、勧める記事を書くものなどでしょう。
こういう仕事でも報酬が受け取れれば、それでいいような気もします。
褒めたり、勧めたりする商品を本当に気に入っている場合はさておき、そうでない場合、そのおすすめコメントや記事を読んだ人がそれらを買った時どうなるかを考えたら「仕事としてどうなのか」という気持ちになります。
「この仕事してみたい!」という副業の求人が見つかった時、
- それは誰の役に立つか
- 本当に喜んでくれる人はいるか
という視点で応募の前に一旦、その仕事について考えてみるといいかなと思います。
在宅勤務になっていろんな副業を試してみて、心から実感していることです。