【在宅勤務の防災】歴13年のテレワーカーが震災を経験して考える2つのポイント

在宅勤務2年目のとき、東日本大震災を経験しました。

東京の東部で被災しました。当時は実家の近くに小さな部屋を借りて、そこを仕事の拠点にしていました。

部屋には仕事に使うもの(パソコン、複合機、本などの資料)とちゃぶ台、座布団しか置いてなかったので、危険な目に遭いませんでした。

防災対策してたわけではなくて、たまたまです。

テレワーク用の借家から実家まで、座布団片手に走って帰ったあの日

実家に足の悪い父が一人でいたのが心配で、とりあえず身の回りの品と座布団を持って走って帰りました。

仕事場から実家へは3キロ弱あり、すぐに着く訳ではありません。

電車に乗ろうとすると「電車止まってますよ!」と通りがかりの人が教えてくれたので、座布団で頭を守りつつ走り続けました。

走っている間も余震が度々襲ってきて、本当に怖かった。

実家方面へ向かうバスが来るのが見えたので、とりあえず乗りました。

満員状態のバスに乗るとまた余震。泣いている大人もいて、私も怖くて脇汗止まりませんでした。あの日は寒かったのに。

実家に着くと父親は無事でしたが、鏡台が倒れて床に穴が空いていたり、棚から本が落ちてきたりしてました。

父親はいつも仏壇の近くに座っていたので、直撃してなくてよかったと胸をなでおろしました。

水道止まっても困らないように浴槽やヤカン、ペットボトルに水をいっぱい溜めました。

趣味の習い事に行っていた母と連絡がつかず不安でしたが、数時間後に帰宅し家族の無事が確認されました。

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震災を経験したテレワーカーが考える防災

自宅でテレワークをする場合も、仕事場の安全を確保するのはやはり大事です。

生活空間に後付けしたワークスペースはモノに挟まれていたりして、危険な場合も多いかもしれません。

現在、私の場合は生活している家と仕事場が一緒です。

自宅で仕事をするようになってから、縦長に置いていた本棚を横向きにして、倒れにくくしたりして最低限の安全を確保しています。

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ホテルやコワーキングスペースなど、テレワーク場所が自宅でない場合

また、家に作業スペースを設けられなかったりしてホテルやコワーキングスペースで仕事する人も少なくありません。

自宅以外で作業をするなら「歩いて家まで帰れる」というのが最重要項目なのではないかなと思います。

さらに、災害時に歩いて帰ることを想定したとき、道中に危険なポイントがないかどうかというのも大事です。

ハザードマップサイトや自治体のホームページなどでお住いの地域周辺の状況をあらかじめ確認しておきましょう。

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在宅勤務の防災は「作業環境の整備」「家や作業場周辺の危険ポイントを知る」こと

テレワーカーが防災に備えるとき、作業スペースの安全確保をまず考えたいところです。

自分の身を守るのがもちろん一番大事ですが、被災時にパソコンが壊れて情報がダメになるのも残念。

リアルとネット、両者の安全を考える必要がありそうです。

同時に、周辺環境の危険度をあらかじめ知っておくと、いざという時にもすぐ対応できます。

考えたくはないですが、災害は必ずやってくるでしょう。通勤でも在宅でも、全員が生き延びる術を共有しなければなりませんね。

仕事の合間にまずは、できることから準備を

とはいえ、いきなり完璧な防災対策を目指すのは難しいです。

できることからひとつずつ、進めていければと思います。

我が家でも最近、カップ麺や大きなボトル入りの水をローリングストックしているほか、カセットコンロのボンベを多めに買うなどしています。

あと、ベット脇に折りたたみのヘルメットや足を守るためのスリッパ、懐中電灯を置いたり、家具を減らしたりもしています。

いろいろ準備をしていても、実際に地震が来ると、小さなものでもやっぱり怖いですよね。

テレワーク下では働き方にかかわらず、一人で作業している人が大半だと思います。

企業などにお勤めでテレワーク時の災害対策があっても、遭遇するときはおそらく一人でしょう。

一人きりで災害に遭ったとき、気持ちを強くもっていられるように心がけていたいものです。