泊まりで、地方都市へ行く機会がありました。電車移動だったから駅の近くに泊まりたいと検索したものの、数がそう多くない様子。
宿予約サイトの検索結果から、いつも選ぶタイプのホテルより少し値段が高めの1泊6000円で手を打つことに。
旅の満足度を大きく左右するのが、宿泊するホテルの選び方です。どのホテルを選ぶかで、旅の印象や快適さが大きく変わります。
この記事では、旅行ガイドブックの出版社で制作をしていた視点から、ホテルを選ぶ際に押さえておきたい6つのポイントを紹介します。
人気のホテルチェーンから選ぶ
こちら、出張や旅行のとき、よく選ぶホテルチェーンが3つあります。
ドーミーインとスーパーホテル、 ABホテルです。近年は国内外の観光客にも人気の様子。
ひとつずつ、個人的な目線で意見を述べたいと思います。偏見がこもりがちになることをどうか、ご容赦ください(笑)。
ドーミーイン
ドーミーインは、露天風呂や豊富な朝食が魅力のホテルチェーンです。
10年くらい前、1泊3000円ほどで北陸地方のドーミーインに初めて泊まったとき、あまりのサービスの良さに感動したのが忘れられません。
1泊3000円の宿で露天風呂がついてて、生のりんごがたくさん浮いていることにマジで驚きました。しかも冬場、雪見風呂の独り占めで。
それくらいサービスの質が高い安宿なら、人気が出ないはずありませんね。だんだんと値段が上がり最近、足が遠のいていました。
ホテル選びにおいて、温泉や大浴場を重視するなら、ドーミーインがぴったりでしょう。
ドーミーインの宿泊について、くわしくは公式サイトや楽天トラベル、じゃらんなどで見てみてください。
スーパーホテル
コスパの良さと無料朝食で人気のスーパーホテル。特にビジネス利用や短期間の宿泊に向いています。
無料で朝ごはんがついてきて、大浴場があって。筆者も定宿のひとつです。
無料朝食や大浴場の有無はホテルによるようです。大浴場については、男女入れ替え制のところもよく見かけます。
枕や選べるアメニティがあったり、タイミングによってはフロントでお菓子のサービスが受けられることも。
チェックアウト時間が少し早いことを考慮しつつ、コストを抑えて快適な滞在を希望する方にぴったりです。
スーパーホテルについても、公式サイトや楽天トラベル、じゃらんなどでくわしい情報をどうぞ。
ABホテル
駅近でアクセス抜群のABホテル。特に移動の便利さを重視する方にはとても重宝すると思います。
大浴場がついてるホテルが多くて、リーズナブルなABホテルもよく泊まる宿のひとつです。
出張や観光で時間を有効に使いたい場合、駅近のホテルを選ぶのは重要なポイントですよね。
部屋が清潔でコンパクトにまとまっているのも好印象です。
ABホテルについても公式サイトや楽天トラベル、じゃらんなどがくわしいです。
行こうとしているエリアのどこに泊まるか
とても当たり前のことですが、どこに泊まるかは大事です。
行きたい観光地や目的地があるならなるべく近い場所、できれば利用予定の交通手段を利用して5分程度で到着する場所がいいでしょう。
例えば東京へ旅行するとき、メインの行き先が東京スカイツリーなら押上・浅草エリアが視野に入ると思います。
各線押上駅や隣接のとうきょうスカイツリー駅、浅草駅が最寄りの宿を探せば便利です。
メインの行先から近いのは安心。最も重要視している場所の近くに、宿を取るといいように思います。
交通手段と照らしあわせて宿泊先を考える
旅行をするとき、車を運転していくか公共交通機関を利用するかでも、理想の宿選びは違ってくるでしょう。
運転していく予定の車をホテルに駐車したい場合は駐車場の有無や値段をチェックすること、レンタカーなどの場合は宿泊前に返却する場所が宿からどれくらいの距離かなどを、あらかじめ調べておく必要があるでしょう。
レンタカー返却後にタクシーを使うと、追加の出費がかさむこともあります。タクシーがなかなか捕まらなければタイムロスにもなるでしょう。
公共交通機関利用の場合は、目的地から遠いとアクセスに費用がかかるし、最寄駅やバス停が遠ければ悪天候のとき大変です。
エリア選びのポイント
宿泊エリアを選ぶ際には、目的地へのアクセスを最優先に考えるといいでしょう。
観光の中心地や主要駅などに近いエリアは、移動のストレスを軽減してくれます。
それと目的地からホテルまでの移動時間を短くすれば、観光や仕事に使える時間を最大限に活用できます。
乗物と宿をセットにすると安いかも
電車やバス、飛行機など公共の乗り物での旅行なら、乗物と宿をパックにすれば安くなることもあります。
パッケージ旅行の予約サイトをいくつか、チェックしてもいいでしょう。
ただ、パッケージ旅行の場合は直前キャンセルに費用がかかることが多いです。
キャンセルや延期になる可能性が低そうなら、セットで探してみてもいいかもしれませんね。
宿、部屋はどんなタイプを選ぶか
どんなところに泊まるか、部屋のタイプはどんなものが希望かということも、宿選びの時には考えたいポイントです。
出張なら、ホテル一択といったところでしょうか。
旅行ならホテルのほか旅館や民宿、ペンション、民泊とバリエーション豊富ななかから選ぶのも楽しいところ。
ホテルでもドミトリーや個室、カプセル、コネクティングルーム(部屋が複数あるタイプ)など、選択肢はいくつかあります。
宿泊費をあまり上げずに、いい宿を探すには
宿を取ろうとするとき「なるべく安く泊まれるほうがいい」と思うことも、多いかと思います。
自分もそうだったのですが、旅先のエリアで最安の宿を取ったとき、部屋のカギが壊れていて本当に困ったことがあります。
フロントで「部屋を変えて」と申し出たところ別の部屋にはしてもらえたのですが終始、面倒くさそうな態度で。
二度とそこへ泊まろうとは思えなかったし、切ない思い出として心に残ってしまいました。
宿泊費をおさえて気持ちよく泊まるためには、どうしたらいいのでしょうか。
安いホテルを探すにはいくつかのポイントがあります。
宿泊した人の口コミをくわしく見てみよう
安いホテルを探そうとするとき、頼りになるのはクチコミでしょう。
特に海外では、ホテルのランクが適当につけられていることもありがちです。やはり、レビュー(クチコミ)を参考にしたいところ。
ただ、鵜呑みにはしないようにしましょう。個人的な経験からいい評価、悪い評価を付けすぎていることもあるし、書いてあることが本当かどうか確かめる手段は残念ながらありません。
口コミの見方
口コミでは、清掃状況や実際の部屋の広さ、スタッフの対応について詳しくチェックすると良いでしょう。
特に低評価の口コミで繰り返し指摘されている問題がないかを確認すると、失敗しにくくなります。
宿の公式ホームページや宿予約サイトの写真は参考程度に
宿予約サイトなどには施設のデータがたくさん掲載されていて、魅力的な写真があるものも少なくないでしょう。
写真は撮影者の腕によるところも大きいです。光の使い方で、実際より広く見えることもあります。参考程度に見るようにするといいでしょう。
写真よりいい宿なら嬉しいですが、その逆の場合もよくあります笑。
高齢者や子どもなどがいる場合
高齢者や小さい子を同伴する場合は、宿選びをゴリゴリに節約することはおすすめしません。
比較的リーズナブルな宿のなかから、なるべくバリアフリーのところを選ぶのが妥当でしょう。
子どもさんがいる場合は靴を脱いでくつろげる和室が、足腰に不安のあるお年寄りがいらっしゃる場合はベッドタイプの部屋が安心だと思います。
誰と泊まるか
同伴者がいる場合は、誰と泊まるかによって選ぶ部屋を決めるといいでしょう。
カップルならダブルで宿代をおさえめに、家族や友人ならツインでリラックスしやすく、仕事なら部屋は別々で気を遣わないように、といった具合です。
女性一人の場合
女性ひとりの場合は、女性専用フロアのあるホテルが安心です。夜遅い時間にチェックインする時は特に。
国内の宿でも、宿泊客がグローバルになっています。
女性一人で泊まっていると物騒なことがなくても、知らない人に話しかけられたりして不安を覚えることはあるかもしれませんから。
ホテル候補がある程度しぼれたら、宿を決定
いろいろな条件を加味して、希望の宿がしぼれてきたら。
今度はそのなかから、ベストなところはどこなのかを考える段階です。
部屋は狭すぎないかを事前チェック
安い値段で宿泊ができるホテルのなかには、ひと部屋がかなり狭いところも多いように思います。
出張などで一人で泊まるなら、狭くても気にならないかも知れませんね。
でも、連れのいる旅行ではあまりに狭い部屋だとお互い気を使いすぎてストレスになるかも。
部屋で食事をしようにも置き場所が小さいと、酒を飲んだときベッドにこぼしたりしてシャレになりません。
寝床以外にスペースが確保できるかどうかをチェックできると安心です。
ちなみに部屋の大きさの目安として、2人なら20平米、3人なら25平米くらいが快適さを保てるラインだと思います。
ベッドサイズも確認できればベスト
予約時に宿のホームページや予約サイトで、ベッドのサイズを確認できると、なおいいでしょう。
ベッドが小さすぎて身体がはみ出ることはあまりないと思いますが、大きいほうがリラックスできるでしょう。
よく眠れないと旅は疲れます。寝具にこだわりがあったり、枕が選べたりするホテルならベストでしょう。
禁煙、喫煙もわりと重要
タバコを吸いたいのに禁煙ルームを予約してしまったり、タバコNGなのに行ってみたら喫煙だったら残念。
タバコを吸わない人が喫煙ルームに泊まると気分が悪くなったり、眠れないというのは、よくある話です。
もしも希望の宿が喫煙ルームしか空いていなかったら、吸わない人が泊まる場合は空気清浄機などで換気が確実にされるかどうかを確認しましょう。
マイカー利用なら駐車場も
マイカー利用の場合は駐車場料金のチェックも、忘れないようにしましょう。
宿代が安いのに駐車場代が高かったら、わりとくやしいです。
マイカー利用で都心のホテルに泊まろうとする時はとくに、注意が必要です。
大浴場の有無
筆者は宿を選ぶとき、大浴場のあるところに泊まることが多いです。
旅の荷物を抱えて乗物に乗ったときって、肩や腰に負担ががかかるんですよね。
旅の疲れを癒すために、大浴場があるホテルを選ぶのはいい選択だと思います。大きなお風呂でゆっくり湯船に浸かれると疲れも取れやすいようです。
温泉だとなおいいですね。ビジネスホテルでもサウナや温泉の大浴場を備えた宿は選択肢が増えているようです。
出張や長時間の移動後に、広々とした浴場でリフレッシュすれば、翌日に疲れが残りにくくなるでしょう。
洗面スペースの形状
宿泊先のトイレや洗面まで気にするかどうかは、意見が分かれるところかもしれません。
でも、トイレとお風呂、洗面所が分かれていると気持ちよく過ごせるという方も、多いのではないでしょうか。
風呂トイレ洗面の3点ユニットの宿に泊まった翌日、別々のタイプの宿でホッとしたことがあります。
そんなこと気にしない、ということでも実際に体験してみると「やっぱりこっちの方が快適」と感じるのでは。
トイレのタイプ
足腰に不安があったりして、用を足すのが不便だったりする場合はトイレのタイプをしっかりチェックする必要があるでしょう。
普段家で温かい便座を使っていれば、ホテルで冷たいのに当たると落ち着かないかもしれません。
リーズナブルな宿だとトイレが共同だったりすることも少なくないです。
自分は部屋にトイレがあったほうが安心です。近年はトイレ共同の宿には泊まっていません。
部屋でもWi-Fiは使えるか
ホテルなら、部屋でもWi-Fiが使えるところがほとんどでしょう。
民宿や民泊などの場合は、Wi-Fi環境に難ありという宿も少なくありません。
自然のなかに身を置いてデジタルデトックスしたい、という希望がなければ、ネット環境は整っていた方が何かと助かると思います。
館内のサービス、設備
国内のビジネスホテルではたいてい、設置してある館内着+スリッパでホテル内を歩いても特に問題はないでしょう。
そうでない場合、部屋から出るのに服装や靴を気にしたりする必要があります。
寝るだけの宿泊なら気にする必要はありませんが、宿である程度リラックスタイムを取りたいときは、館内着で動ける範囲を一応確認しましょう。
ほか、一度チェックインしたら動きたくないかもしれない場合はルームサービスの有無も調べておくと楽です。
宅配などが頼める宿でも、フロントまで取りにいく手間があります。
仕事をするなら机の大きさも確認
出張やワーケーションなど、宿の中で仕事をする時間があるときは机の大きさを確認しましょう。
価格が安く、一部屋の面積が狭いホテルなどでは行ってみて「机ちっちゃ!」と感じることも。
テレビや電話が机のほとんどの占拠していて、作業スペースが取れないこともあるでしょう。
プライベートな旅行でも机があると、食事ができたりして便利です。
アメニティには何がある?
宿のアメニティって、多ければいいわけではないように思います。
アメニティの充実しすぎているホテルに泊まったときなどは「こんなにいらないから安くして」と言いそうに。
高級ホテルなどで、いいアメニティがあるのはうれしいですよね。
でも、普通のホテルの普通のアメニティがどっさりあっても使わないし、持って帰るのも荷物になるし、という感じがしませんか。
最近はフロントにアメニティ置き場があって「必要なものをとってね」的なサービスにしているホテルなどもよく見かけます。
泊まるホテルの候補が絞れたら、アメニティがどれくらいあるのかとチェックできると安心。足りないものは持参しましょう。
冷蔵庫の形状
ドミトリーやカプセルでなく個室に泊まるとたいてい、部屋に備え付けの冷蔵庫があります。
温度調節機能をはじめ飲み物の仕切りや、小さくても冷凍室があると本当に助かります。
ミネラルウォーターが入っていると、なおうれしいところです。
感染症対策の有無
コロナ流行後は、国内の大半のホテルでは感染症対策を徹底していますね。
ホテルや旅館といった宿泊施設はもともと、衛生面をものすごく気にする場所だから、あまり心配する必要はないかもしれません。
日本は特に、その傾向があるようです。とはいえ、旅行へ行ってコロナやインフルにかかってしまうのはとても残念。
備え付けの除菌スプレーなどで、こまめに消毒を欠かさないようにするといいように思います。
部屋に除菌アイテムがあるかどうか分からなければ到着後に近場で購入するか、あるいは持参しましょう。
空気清浄機があればなお良し、滞在中はしっかり稼働しておきましょう。
食事をつけるならどんなレストランか、どんな料理が出るか
宿で食事をと考えている場合は、館内のお店でどんな食事が出るか、それらのお店のクチコミ評価などはどんな感じかを入念にチェックすることをおすすめします。
部屋食が可能かどうか、レストランや食堂ならどんなところか。宿が良くても食事はもうひとつ、となると旅の思い出も半減します。
こちら、宿泊には食事をつけないほうですが「無料朝食」となると食べずにはいられません。
国内の無料朝食ではスーパーホテルが抜きん出ているでしょうか、いまのところ。
周辺施設
人里離れた場所に泊まりたい場合は別として、コンビニやスーパー、居酒屋、病院、ドラッグストアなどが近くにあるかどうか、事前調査をしておくといいかも。
特に、コンビニは近いと便利。何か足りないもの、忘れたものがあっても日常生活に必要なたいがいのものが揃うから何かと安心です。
貸し出し備品
多くのホテルでは申し出れば、体温計やソーイングキットなどを貸してくれます。
貸し出し備品で自分が助かったのはヘアアイロンです。湿気の多い時期で髪がまとまらず困っていたところ、ダメもとでフロントに問い合わせたら、持ってきてもらえたことがあります。
「これ、あると助かるけど持っていくにはかさばる」的なアイテムがあれば、レンタル可能かどうか事前に調べておくといいでしょう。
無料サービスにはどんなものがあるか
少し前に泊まったホテルで、挽きたてコーヒーの無料サービスがあり感動しました。
ボタンを押すと自動グラインダーが作動して、一杯ずつ挽いたコーヒーが出てくるやつです。
冷蔵庫にウェルカムスイーツも置いてありチェックイン早々、コーヒーと一緒に楽しみました。
味がよくて、一泊二日で5杯くらい飲んでました。
こういう無料サービスがあると「また来よう」となりそう。うれしい無料サービスがある宿も魅力だと思います。
チェックイン、アウトの時間は何時か
国内の宿では、チェックインは14時から15時くらいのところが多いようです。
到着が日をまたいだりすると、対応ができないところもあります。遅くなりそうなときは何時までチェックインが可能か、念のため確認しましょう。
チェックアウトに関しては、11時くらいだとありがたいように思います。
個人的な旅行の場合は特に、9時10時にチェックアウトだと慌ただしい印象かも。
11時なら朝ゆっくりできるし、ランチタイムが近いから宿を出たあとスムーズに動けそうですね。
オープンから何年が経っているかも目安に
新しければいい、古い宿はやめた方がいいといちがいには言い切れませんが、オープンからあまり年数が経っていないほうが設備が新しく、快適に過ごせる可能性は高いでしょう。
ただ、別の会社が経営していた建物を引き継いだ形の場合は、設備が全体に古めということがよくあります。
建設してから何年経っているかも、宿選びのひとつのポイントといえるでしょう。
もう、ホテルで暮らしたいんですけど
こちら、現状は小さなアパートで暮らしていますが、ゆくゆくはホテルを泊まり歩く生活がしてみたいと思っています。
毎日、おいしい朝食がついてて、大きなお風呂にも入れて。考えただけでもワクワクしませんか。
暮らす視点からホテルについてホテル住まいは、老後を待たずに始めたいと思う8つの理由という記事を書きました。
こちらも読んでもらえると、とてもうれしいです。この記事では、ホテルの選び方で旅の満足度を上げるためのコツを紹介しました。
今回ご紹介したポイントを参考に、次の旅行や出張で、より快適で満足度の高いホテルを選んでください。
素敵な宿を選んで、いい旅を!