
こちら、フリーランスになって数年。仕事は在宅が基本です。各種ライター業の合間に、株式投資などをして暮らしてます。
雨が降っていたある朝「やべ、株すげー下がってる!」と、あわてて株アプリを見ながら持株の見直しや新しい銘柄の購入を考えていたとき。ふと「すごく自由な生き方だよね、これ」と実感しました。
株が上がった・下がったからといって自由に株価をみることも、雨だからといって「今日は家で株アプリ見てよう」という選択肢もありませんでした、サラリーマンのころは。この記事では、
- モヤモヤの正体をどう見つけたのか
- どうやって自分に合う働き方を見つけたか
を、筆者の経験からまとめます。
ブラックではなかったかも。でも振り返ると「マイルドブラック」的な
ひと昔前から、企業や働き方について「ブラック」という表現が、使われるようになりました。
残業ばかりで、昼夜土日なく働くイメージに対しての呼び方ですね。確実なブラックでなくても、健全な働き方とはいえない会社や働き方は、珍しくないと思います。
特別つらいわけではないけれど、なんかモヤモヤする
サラリーマンだったころ、筆者は勤務先をブラック企業と思ったことはありませんでした。でも、いま考えたらマイルドブラックとかセミブラック、プチブラックとか呼べそうな働き方ではあったと思います。
年がら年じゅう忙しいわけではなかったものの、繁忙期は終電帰りや休日出勤もあったりして。
仕事でミスをして、減給されたこともあります。その時は「これをきっかけに反省して、ミスをしないように」と言われて素直に受け入れましたが、忙しさを考えると不当だったように思います。
朝の満員電車で「行きたくない」と思いながらも、会社に向かう。昼休みに同僚と話していても「早く帰りたい」と思ってしまう。
そうしたことの積み重ねで、モヤモヤを実感するようになりました。
勤め続けるうち、じょじょに増したブラック度合い
同じ会社に勤め続けている間、経営状態が少しずつ悪化し、ボーナスが減り始めました。
社内の雰囲気はナーバスみを増し、ちょっとしたことで言い争いが起こるように。
パワハラのような言動・態度も横行し始め、経営はだんだん右肩下がりになりました。
そんななか筆者は多忙や減給、パワハラに耐え、立派な社畜として懸命に働き続けて数年。勤務先はコロナで、あっさり潰れてしまいました。
モヤモヤの正体は「自分で決めてない」感覚だったかもしれない
「(仕事に対して)なんかモヤモヤする」という気持ちを抱えて、この記事を読んでくれている方もおそらく、いらっしゃるかと思います。
そのモヤモヤの正体って一体、何なんでしょうか。
指示に従って動くことが大半だった
今振り返ると、そのモヤモヤの正体はとてもシンプルなものでした。
「自分で決めていなかった」ということに尽きます。仕事の内容も場所も、時間も人間関係も、評価される基準も。
与えられたタスクをこなし、方針に合わない・稼げないようならまた指示に従って修正を繰り返す。
それでも一定の評価が出ればそれなりの喜びはあったし、褒められれば悪い気はしなかったです。一方で何かあると責任を問われ、大きく責められます。
そんなことの繰り返しでした。
評価されても、実際は
ごくまれに「あなたはがんばりました、ボーナスを少しアップしましょう」といった評価をされることもあり、ワクワクと支給日を待つのですが。
上がっている金額は、そう多くありません。「褒めてあげました。喜びたまえ」という表現の結果なのかな、という程度で。
お金のためにがんばっているわけではないけれど、これでいいのか自分?という感じで。
とはいえ、お客さんに喜ばれたときなんかは、やりがいを感じたりもしました。でも、謝罪に出向いて強烈に怒られたりすると「やっぱりこの働き方ではないかも」という気持ちになったり。
やりがいとはなんだ?という気持ちで家路につくことも、しばしばでした。
モヤモヤを解消するためにやったこと
そうした小さな経験がたまっていくうちに「この働き方で将来、後悔しないだろうか」という気分になりました。
何か現状を突破できそうなことはないかと、あれこれ模索すること数年。
退職しようという考えを持ちながら、まずは副業を試してみることにしました。
小さな選択から「自分で決める」を意識
そのときは「自分はどんな仕事ができるのか。やりたいのか」ということがまだ、明確には分からなかったです。
なので仕事マッチングサイトを検索して、なんとなく「できそうなこと」を探しました。使ったのはクラウドワークスという大手のマッチングサイトです。
このときは本業があったから「万一、稼げなくても大丈夫」という気持ちでいました。
報酬の多い少ないを気にせず、純粋に「これ、面白そう」という仕事を探して、取り組めたように思います。
自分に合いそうな仕事・働き方を試した
このとき探した仕事の条件は「楽しめて、なおかつ家でできる仕事」でした。
加えて、会社員だったから時間を気にしなくていい仕事をと考えてクラウドワークスで、語学学習教材を使っての感想を述べる案件を選びました。
単発で、報酬は数千円とわずかでしたが「あ、自分で選んで、自分で完了させた。これ、ちょっと嬉しいな」と、たったそれだけのことが、「自分の力で動いた」実感をくれました。
振り込みがされたとき、自分にもアルバイトやサラリーマンのような、雇われる以外の働き方ができることに救われた気がしました。
少しずつ見えてきた「納得みのある働き方」
小さな副業をいろいろと試すうちに、会社員でなくても大丈夫なのでは?という実感がわいてきました。
もうやめようかな、と思いながらサラリーマンを続けていると。
やめたくてもやめられなかった時期を経て
会社を辞める方向に舵を切って動いていたある日、親が倒れてしまいました。幸か不幸かテレワーク勤務で、介護には便利でした。
そうなってみると「いま(在宅で働けてる)会社を辞めたら、同じ条件で働ける仕事が見つかるか」という新たな悩みが。
介護が終わるまで、退職はペンディングになりました。
「正社員やめてフリーになるの?リスクありすぎ」という意見に迷いも
数年後、介護が終わり「さあ、会社やめよう!」と思ったとき。「その年齢で正社員なんでしょう。辞めたらもったいない」と、周囲から言われるようになりました。
そこで、迷いが出てきました。何年もかけて辞める方向で考えていたわりに、強い心がもてなかったのはどうしてだろう?と今にして思います。
会社員でなくなって分かる「自分としては、いまの方がやっぱりいい」
振り返って考えると、会社員でなくフリーランスで自由に働いている今の方がいいです、自分としては。
朝起きて、「今日はどうしようかな」と考えられる自由。それだけで、かつて感じていた「なんか違う」は、かなり減りました。
もちろん、完全に消えたわけではありません。でも「選ぶ自由」があるだけで、心のザラつきは驚くほど軽くなると知りました。
もっと早い段階で、この生き方を選べばよかったです。
社畜のとき感じていたモヤモヤは「これじゃない」というサインだった
忙しく会社勤めをしていた社畜のころ、感じていたモヤモヤ。
この生き方は選びたくない!というサインに気づくのに、長い時間がかかってしまいました。それは甘えじゃないし、逃げでもない。
「今のままでいいのか?」という、心の底からのサインでした。
もしあなたが、今の仕事に違和感を抱えているなら、その感情にふたをせず、まずは小さな行動を起こしてみてください。
- 好きだったことを思い出す
- クラウドワークスなどの仕事マッチングサイトに登録して、仕事を探してみる
- この生活に、何を足したいか/引きたいかを考える
筆者がそうだったように「違和感」から始まる働き方の見直しは、人生をきっと少しずつ変えてくれます。
モヤモヤには必ず理由があるように思います。モヤモヤを感じていたら、我慢するエネルギーを小さな行動に変えて、自分らしい道を切り開きませんか。
準備をして、一歩ずつ進んでいければ理想です。でも「もう、どうしても耐えられない」という場合はいったん休むか、できるだけ早めに今の仕事・生き方をやめましょう。
心や身体が壊れてしまっては、次の道を模索することもままなりませんから。