仕事でキャパオーバーにならないために。「頼む勇気」が生む余裕とは

仕事で一緒になり、なんとなく話があった感じの同世代3人で「今度、飲みに行きましょう」と話していたことを思い出し、連絡してみました。

すると、その1人から「新しい仕事に全然慣れなくて体調崩してます。元気になったら必ず、こちらからお声がけしますので」と。

文面から本当にしんどい感じが伝わってきて、仕事を続けるのもなかなか大変だなと、やるせない気持ちになりました。

忙しさを感じ過ぎるのは「頼めない症候群」かも

そんなやりとりをした数日後。

業務請負先のスタッフと、チャットでやりとりをしていて「もっと仕事をお願いしてもいいですか」と尋ねられました。

筆者は基本、稼働する日は半日程度、翌日は休むスタイルで働いており暇人の部類です。

それを話したことがあったような、なかったようなと思いつつ「いいですよ、頼んでください。できることはやりますし」と答えたところ。

「決まった業務以上は、頼んだらいけないような気がしてて。頼みにくい仕事を自分で片付けようとして、キャパオーバーになりかけてたスタッフがいて」と返答が。

他の業務委託ワーカーと何かあった?と思いましたが「いつでも連絡くださいね〜」と、チャットを終えました。

やりとりしながら「そういや会社員のころは自分も外注さんに、なかなか頼めなかったかも」と、遠い記憶が蘇りました。

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なぜ、仕事を頼みにくいと思っていたのか

自分が会社員時代、外部スタッフに仕事をなぜ、頼みにくいと思っていたのかを振り返ると。

まだ会社員になりたてのころ、仕事を外注したとき「え?納期キツいんですけど」と、相手から半ば怒り気味に返答されたことを思い出しました。

「あ、すみません」とその場は謝って、どれくらいの納期が相手にとっていい感じなのかを聞いてスケジュールを組み直しました。

ところがその後、上司に呼ばれてけっこう厳しめに注意されてしまいました。「常識がない」と。

こちらから報告は何もしていなかったから、その外部スタッフが上司にチクったんですね(笑)。「おたくの新人アホやで」とか。

今思えば「常識もクソも、知らなかったんだから仕方ねーだろ」と言い返すところですが、そのころはまだ若かったのでしょう。

発注に細心の注意を払っても不安で、ストレスをためていました。

外部スタッフとの信頼関係を築くのは、なかなか難しかったように思います。

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期待はしてないけど、あてにされればそれなりに嬉しい

仕事があるのはありがたいことですが、今している仕事が急になくなるのは世の常ですので、期待はしていません。

明日、契約を切られても生活できるように、リスク分散しています。

とはいえ「もう少しできますか」と言われて嫌な気はしませんでした。

暇人になってみて「手伝いましょうか?」という心の余裕が持てることを知りました。

その昔、筆者に対して「納期キツイんだけど」と怒り気味に言ってきた人は、もしかしたら気持ちにゆとりがなかったのかもと、今にして思います。

その時は、理解できませんでしたが。

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仕事は「抱え過ぎない」のが、相手も自分もハッピーなのでは

筆者が「仕事たくさんあるなら、ご依頼の分以外にも手伝いますよ」と言う余裕をもてたのは、無理のない稼働スタイルで仕事をしているからです。

仕事を抱え過ぎると、多くの人は焦りを感じてストレスをためてしまうでしょう。仕事をためないように、できることといえば

  • チーム内のコミュニケーションを増やす
  • はっきりとタスク分担する
  • 必要なスキルをもった人材や情報源を共有して、現状あるタスクに誰もが取り組みやすい環境を作る

などが思い浮かぶでしょうか。どれも言うのは簡単ですが、けっこう難しい面もありますね。

仕事はいろんな環境のなかで、いろんな人としないといけない場面が大半。無理せずに、できることから取り組んでいけばいいのではと思います。

社内外の誰かに仕事を頼むときのコツ

まだ頼んだことのない人に仕事を頼むのはもちろん、よく知っている人に対しても、いつも依頼しているタスク以外のことをお願いするのはなかなか気を使います。

頼む時には相手の状況やキャパシティを確認して、無理のない範囲でできる仕事をできるだけ分かりやすく提示することが大事かなと思います。

気持ちよく仕事を頼める人・頼まれる人になりたい

あと、やっぱり「気持ちよく仕事してくれる人」にお願いしたいですよね。頼もうとした時、マイナスの感情で対応されたらその先が辛いですし。

逆もしかりで、頼まれたらできるだけ気持ちよく引き受けたいところです。明るく対応するとか、コミュニケーションを密にするとか、期限を守るとか。

頼むときも頼まれるときも、断らないといけないときも断られたときも、朗らかな対応をしたいものです。

仕事をシェアする「勇気」で、楽しく無理のない働き方を

「仕事を抱え込まないこと」は、個人の健康や生産性を守るだけでなく、周囲の人にもポジティブな影響を与えるでしょう。

頼む側も頼まれる側も「お互いさま」の気持ちで接することで信頼関係が生まれます。

そうすると、気持ちよく仕事が進みやすくなるのではないかと思います。

自分のキャパを知り、無理のない範囲で協力を求める。あるいは「手伝おうか」と声をかける。

そんな一歩が働き方を変え、周囲をより良い方向へ導くのではないでしょうか。

今日から少しずつ、仕事をシェアしてみませんか。