3人のファイナンシャルプランナー(FP)に、お金の相談をしました。すべて無料相談です。
無料相談では保険など、金融商品のコマーシャルがありました。最近は勧誘しすぎないよう厳しいチェックが入るようで、おすすめされすぎることはなかったです。
ファイナンシャルプランナーへの無料相談は、どうして無料なのか
無料のFP相談は「プロのFPが相談に乗ってくれてどうして無料なの?」という疑問がまず、わいてきませんか。
無料相談には保険等、金融商品のコマーシャルがセットになっています。テレビやラジオの番組にCMがついているのと同じような仕組みと考えると、分かりやすいのではないでしょうか。
相談の最後のほうに「お客様のニーズに合う保険が」とか「こんな金融商品なら資産を増やせます」という感じのフレーズで、金融商品の紹介があるのが特徴です。
無料でお金のプロに相談できるという利点がありますが、場合によっては金融商品を紹介されすぎたり、コマーシャルのボリュームが多すぎて無料相談のうまみを感じにくいという問題点があるでしょう。
相談は何度受けても無料
FP相談はFPさんや、彼ら彼女らが所属する企業が保険会社・代理店などから受け取る手数料で成り立っており、無料のものは基本、何度でもタダで受けられます。
相談を受けると、デジタルギフトなどのおまけがもらえるサービスも多いです。
オンラインでも対応してくれるサービスがほとんどで、筆者のようなテレワーカーにも便利。
おまけがもらえるFP相談サービスについては「FP相談はプレゼントがあるとうれしい。おまけ付き14サービスを調査」という記事にまとめています。
3人のファイナンシャルプランナーに、資産運用について相談
筆者がした3回の無料相談では、どれも資産運用の相談をメインにしました。
3人のファイナンシャルプランナーが同じ金融商品を勧めてくるということは「資産運用希望の人にはこれ」という商品が決まっているのでしょうか。
ちなみに勧められた金融商品は、定期支払金付積立利率変動型終身保険です。
この保険は文字通り、定期的にお金を積み立てると定期的に分配金が得られるもの。
「米ドル建ての商品なら金利がいいですよ。高い賭け金で毎年まとまった金額をお手元に」と。
掛け金は200万円から、できれば1,000万円あるといいとのことでした。
こちらの困った質問に、めげないFPさんも
そう言われたとき、こちらが「高い賭け金をひとつの金融商品に投資するのはリスクが多すぎるように思います。
掛け金を10分割くらいにして、別々の金融商品に投資できたらうれしい」と言うと、どのFPさんも困っていました。
でも、そうした質問にもめげずに、あらたな方向性を示してくれるFPさんも。
FP相談はいくつか並行して試すことで、相性のいい、親切なFPさんに当たる可能性も高まるのかなと思いました。
【参考】FP相談はプレゼントがあるとうれしい。おまけ付き14サービスを調査
同じ金融商品を、3人のFPさんがどんなふうに紹介してきたか
今回、FP相談を受けたのはそれぞれ20代、30代、40代のFPさんでした。
同じ金融商品(定期支払金付積立利率変動型終身保険)でも三者三様の紹介のしかたで、それぞれに特徴がありました。
定期支払金付積立利率変動型終身保険の紹介〜20代FPさんのケース〜
20代のFPさんに無料相談を受けたときは、みんなの生命保険アドバイザー無料相談サービスを利用しました。
このときは加入している生命保険(がん保険、医療保険)の見直しをまず行いました。
現状の保険と同じ条件で、保険料を安くすることはできないとの回答。条件を変更して、安い保険料にしませんかと提案があり、検討しますと答えました。
「ぼくのお母さんも加入している」と、保険を勧められた
事前アンケートで資産運用を考えていると答えたこともあってか、定期支払金付積立利率変動型終身保険(=かけ金に応じて毎年、分配金を得られる保険)の紹介もありました。
20代のFPさんは「ぼくのお母さんも加入してるんですよね、この保険」と言います。
お母さんが加入してるから同じ年代のあなたにもいいかと思って紹介した、と言われたようで何だかモヤモヤ。
こちらでしている資産運用をやんわりと否定されたこともあり、さらにモヤモヤ。このFPさんとの面談は一度で終了しました。
定期支払金付積立利率変動型終身保険の紹介〜30代FPさんのケース〜
20代のFPさんに相談をしたのとは別のサービスを利用すると今度は、30代のFPさんに当たりました。このとき利用したのは、FPコアという無料相談サービスです。
学生時代はスポーツに打ち込んでいたとのこと、礼儀正しくさわやかで、好感の持てる印象のFPさんでした。
こちらの年齢や年収、配偶者の年齢や年収をくわしくデータ化し、「ライフプランシミュレーション」という表にしてくれました。
ライフプランシミュレーションは1年ほど前、このブログでサービスを紹介してほしいということで話を聞いたFP相談サービスで、同じものを作ってもらっていました(その時の記事)。
相談は日をまたいで2回に
「それ知ってる」と言う間もなく、表の説明は終了。資産運用がしたいと伝えたところ「調べるから別の日に時間を作ってください」と言われ、2回めの相談を受けました。
2度目の相談では、20代のFPさんから紹介されたのと同じ金融商品の紹介が。
「その金融商品知ってます。賭け金が高いんですよね。もう少し少額ずつ、複数の金融商品に投資したいです」と聞いてみたのですが、納得のいく回答は得られませんでした。
こうして、2度目の面談は短めに終わりました。
定期支払金付積立利率変動型終身保険の紹介〜40代FPさんのケース〜
そして3度目に受けたFP相談は、40代のFPさんが対応してくれました。ここでは、ガーデンというサービスを利用。まず、事前に用意したであろう資料で自己紹介と、実績などに関する説明がありました。
同時に、現状の物価高や円安にどうやって対処していけばいいか、といったお金に関するレクチャーもあって、授業を受けているような雰囲気でした。
今、国内でどんな商品がどれくらい高くなっているか、円安はどんなふうに進行してきたかといったことについて分かりやすい説明があり、勉強になった感も。
1度目は授業風の相談会で終了し、翌週に2度目の相談の時間をもちました。
2度目はこちらの希望をヒアリングする時間でした。
資産運用をしたいと話したところ「資産運用は無理のない金額で行いましょう。どれくらいを資産運用に充てられますか」と質問があり、金額を答えました。
3度めの相談会。またも、別のファイナンシャルプランナーさんから紹介されたのと同じ金融商品が
それらのやりとりに回答する形で、3度目の相談会が行われました。
くわしい説明やヒアリングを経ていたので「どんな素晴らしい金融商品を紹介してくれるの?」と期待していたのですが「あ、前と同じやつ」と少し拍子抜け。
このFPさんにも、分散投資したいと希望と伝えたところ、時間を空けてもうひとつ同様の金融商品(定期支払金付積立利率変動型終身保険)の紹介があり、比較の対象ができたことで、少し検討してみることにしました。
どちらの保険も外貨建てで「円安があまりにも行きすぎている今は、加入の時期ではない」と判断し、見送ることに。
時期が合えば、この40代のFPさんから紹介された金融商品を購入していたかも。
ファイナンシャルプランナーには種類があるし、年代もまちまちだけど
ファイナンシャルプランナーと一言で言っても国家資格である「FP技能士」は1級から3級まで分かれているし、AFP(FP普通資格)、CFP(FP上級資格)という民間資格もあります。
相談をしようとしてサービス申し込みをし、担当FPが決まってメールなどでやりとりをすると、FPさんからのメールには肩書きが書かれています。
ファイナンシャルプランナー資格と合わせて、保険やローンのアドバイザー資格を持っているFPさんも多いようです。
これらの肩書きが相談に影響していると感じたことはありませんが、目安にはなるかも。
今回、相談を受けた3人のファイナンシャルプランナーさんについて
同時期に3人のファイナンシャルプランナーさんに相談を受けました。
20代、30代、40代と年代は幅広かったです。
それぞれのファイナンシャルプランナーさんとの相談を手短にまとめると。
20代ファイナンシャルプランナーさん
元気がよく、ハキハキと話してくれて分かりやすかったです。
金融商品の紹介をしないと!という気持ちが先立って、こちらの相談が消化不良だった感があります(利用したサービス:みんなの生命保険アドバイザー無料相談サービス)
30代ファイナンシャルプランナーさん
元アスリートとのこと、礼儀正しく真面目な印象でこちらの話をよく聞いてくれました。
金融商品の紹介を受けたあと、こちらの希望を述べたところ、納得のいく回答が得られなかったです(利用したサービス:FPコア)
40代ファイナンシャルプランナーさん
相談にあたりしっかりと資料を作り込んでいて、金融の勉強になった感があります。
金融商品についてもていねいな説明がありましたが、外貨で利用する商品だったため時期的に相応しくないと判断しました(利用したサービス:ガーデン)
FP相談では、お金に関するどんなことを相談したいかを事前に伝えておこう
お金に関する相談といっても人それぞれ、幅広いですよね。
例えば、予算立てや貯蓄計画、投資やリスク管理、住宅ローンや保険の選択、税金や相続に関することなどが考えられるでしょうか。
ファイナンシャルプランナーに相談したいことを事前に整理し、相談時に明確に伝えることで、FPさんとの相談が効率的に進むのではないかと思いました。
多くのファイナンシャルプランナー相談はオンラインでのやりとりも可能
多くの無料FP相談では、オンラインでの相談が可能です。オンライン相談は、時間や場所に制約がないから便利だと思います。
忙しかったり都市部まで遠い場所に住んでいたりしても、ビデオ通話などでのやりとりで、対面と同様のサービスが受けられます。
デジタルツールを活用することで、資料共有もスムーズ。相談のさいは、通信環境を整えておくと安心です。
おまけつきのサービスなら相談が期待はずれでも損した気がしない
おまけつきのFP相談サービスは、相談が期待はずれでも損した気がしないのが利点かなと、個人的には思います。
おまけは、デジタルクーポンや書籍などが多いようです。
筆者が今までもらったのはカフェチェーンなどで使える1,000円〜1,500円程度のデジタルクーポンやコンビニでスイーツと交換できるチケット、それにビジネス書。
おまけつきのサービスを選ぶときは、自分のニーズにあっているかどうかが判断基準になるでしょう。
【参考】「FP相談はプレゼントがあるとうれしい。おまけ付き14サービスを調査」
過度な勧誘はないから大丈夫。不安なら相談窓口が充実しているサービスを選ぼう
近年のファイナンシャルプランナー業界では、個人情報保護や顧客ファーストの原則があり、過度な勧誘はされないと考えていいと思います。
どのサービスでも顧客のニーズを理解し、適切なアドバイスを提供することが重視されています。
専門性の高いFPが対応し、さまざまな質問や疑問にていねいに答えてくれます。
また、相談内容やアドバイスの記録が残されるため、将来の参考にもなるでしょう。
過度な勧誘を避けつつ、質の高いFP相談を安心して受けたい場合は、相談窓口の充実度を重視してサービスを選んでください。
もしも面談でしつこい勧誘をされたり、きついことを言われたりしたら運営会社にしっかり伝えて、別の人に面談し直してもらうようにしましょう。
あるいは、他のサービスでFP相談を受け直してもいいと思います。
どのFP相談サービスがよくて、どれがダメということではないように思った
今回、間を空けずに3つのファイナンシャルプランナー相談サービスを利用してみて、サービスによる質の違いはあまり感じませんでした。
どれも申し込みからweb面談までの対応はしっかりしていて、デジタルギフトなどのおまけの送付もきちんとされました。
相談の満足度は担当FPさんによるところかなというのが、体験してみての感想です。
3人のプロフェッショナルの話を同時期に聞いたことで、いろんな意見を幅広く取り入れられたように思います。
無料だし、おまけがもらえるものを中心に定期的な利用で、お金に対する意識を高めたいところです。