在宅勤務が可能な求人が増えてきたこのごろ、求人広告などで「一部在宅可能」「週1出社」などのフレーズをよく見かけるようになりました。
出社の日と在宅の日とがある働き方は「ハイブリッド」と言われているようです。「実用日本語表現辞典」によれば、ハイブリッド(hybrid)とは
異種のものの組み合わせ・掛け合わせによって生み出されるモノあるいは生き物を意味する英語。動物の場合は「雑種」ともいう。
とのこと。自分もかつて、この「ハイブリッド勤務」で働いたことがあります。
週1〜2くらいなら出社するのもいいよね、と最初は軽く考えていたのですが。
出社日「布団から出られない」メンタルの危険信号?
ネットで求人情報を見ていたある日「在宅勤務の派遣社員」という案件をたまたま見つけて「時給貰えるのは安定的でいいかも」と、軽い気持ちで応募しました。
すぐに働いてくれる人を探していたそうで、応募即採用になりました。木曜に面接、金曜に内定をもらって、初出社は翌月曜でした。
基本的には在宅で週に1〜2回出社日があるというハイブリッド勤務は、自分にとって初めての働き方。当時は10年ほどフルリモートで、家で仕事をすることに慣れきっていました。
ずっと在宅勤務だと、ハイブリッドも厳しかった
もともと「通勤が苦手」という意識はあったのですが「週1か週2くらいなら、そのうち慣れるだろう」と高をくくっていました。
時短勤務でもあったので最初は「まあ、こんなもんかな」という感じで続けていました。
でも、数ヶ月経つと出社日にベッドから出たくない気持ちになったり、出社前日に鬱々としてしまったりして、不安を感じるように。
何か不満があった訳でもないし、待遇も良かった。会社側には何の落ち度もなかったのですが。心と身体の声を優先して勤務開始から半年経ったころ「契約更新なし」の報告をしました。
時短の在宅勤務は魅力的だったから
この求人に興味を持ったのは「時短で在宅ってよくない?」と思ったからです。
条件も良く読まずに慌ててエントリーして「フルリモートではない」ことを確認しませんでした。
そのころは「ハイブリッド」という状況下で働くことがイメージできておらず「在宅=フルリモート」と漠然と考えていて。
「最初の二ヶ月はフル出社で、そのあと週1〜2くらい出社でいいですか」と聞かれた時「え?」と思いました。
でもその仕事が決まるまで、仕事探しが難航していたこともあって「せっかく決まったんだし」と、条件を飲むことに。
仕事をする上で「どうしても妥協できない点」は、はっきりさせておこうと反省しました。
【一部在宅勤務】やってみてわかった「ハイブリッド勤務の悩み」
コロナショック以降の一時期、世の中には在宅勤務が推奨される動きもありました。
けれども、社員全員フルリモート勤務にするのは企業にとって、なかなか難しいところがあるかもしれません。
出社と在宅を織り交ぜて行う「ハイブリッド勤務」を採用している企業も多いと聞きます。
ハイブリッドも出勤人数を減らせるなどのメリットはあると思いますが、自分が出社している日は上司や同僚が在宅だったりするので、コミュニケーション不足に陥りやすいかなという実感がありました。
テレワークでよく感じる「やりづらさ」
もちろんテレワークでも勤務中は電話やチャットでやり取りすればいいんですが、何かあっても「これ、わざわざ聞くようなことか?」という気持ちが先にきて、自ら積極的に声をかけることにはハードルを感じることが多かったように思います。
逆に、何十年も通勤し続けて、定年間近で在宅勤務を命じられた熟年層の中には「これ、次の出社日に説明します」「直にやり取りした方がわかりやすいよね」などと「顔を合わせなければいけない」先入観を持つ人も多いのではないでしょうか。
コロナ禍で出社時の接触を制限されていたり、(自分の場合は)派遣という働き方だったりというのも、ネックになったかもしれません。
ハイブリッド勤務を経験して、個人的にはやはりフルリモートがいいと実感
こうした状況を経験すると「出社日がほとんどないフルリモートの方が〝在宅なりの働き方〟を突き詰めて考えた上で行動できるし、やっぱりフルリモートがいい」と個人的には思います。
まあ、もしかすると理由はどうあれ「家にいたい」だけかもしれません。
フルタイム通勤していた頃から「家で仕事したい願望」を持っていたのですが、その頃はそういう考えを持つことに対して「自分は怠け者なのでは」という意識がありました。
人には向き・不向きがあって「在宅がいい」「やっぱり出社」「ハイブリッドが」みたいなところでも向いている、いないは分かれてくるのではないでしょうか。
職業はもちろんのこと、一人ひとりが自分にあった働き方も選べる時代。「これが自分にはベスト」という仕事・働き方でお金を稼ぎたいものですね。
「フルリモートなら継続可能ですか?」と聞かれた
「この仕事を継続しない(契約を終了する)」と、派遣会社を通じて派遣先に連絡がいったであろう数日後。
派遣先の責任者と面談の機会が設けられました。
契約終了の理由を教えてほしいとのこと。カドが立たないように「週1〜2でも出社だと、他の仕事や家事との両立が難しい」と伝えました。
「それは仕方がありませんね」と言われるかと思いきや「では、フルリモートなら継続可能ですか?」と。
「少し時間を減らした上で、フルリモートなら」と返事しました。
その職場では正社員もハイブリッド勤務の人がほとんどだったので、フルリモートを提案されたのは意外でした。
「上司に聞いてみるので少しお待ちください。OKなら、フルリモートにしましょう」と言われて、その日の面談は終わりました。
数日後「週4・1日5時間・ハイブリッド」の契約は「週2・1日5時間・フルリモート」に変更となり、継続が決まりました。
「フルリモート、かつ業務委託ではいかがですか」と持ちかけてみた
意外な提案を受けたのでこちらも「フルリモートに加えて、派遣ではなくて業務委託は可能ですか」と、図々しくも提案してみたところ。
「ではそれも検討しましょう」とのこと。なんでも言ってみるもんです。言うのはタダですから。
フルリモートにはなりましたが、業務委託にはなりませんでした。
フルリモートという条件で仕事を探せるのか
在宅勤務に限って探すと当然、見つかる仕事の幅は狭くなります。その上、フルリモートとなればさらに狭き門かもしれません。
求人サイトでも「在宅勤務求人」に限って探すことのできるサイトは多いですが「フルリモート」ではなかなか検索しづらいように感じます。
では、どうやって仕事を探せばいいのでしょうか。
地方移住、育児、介護・・・在宅でもフルリモートを選びたい理由があるなら
フルリモートに限定して探せる求人サイトというのはなかなか少ないです。エンジニア系なら割とあるようですが。広い職種からフルリモート勤務を探せる求人サイト、3つ見つけました。
ママワークス
その名の通り、子育て中のママをターゲットにした求人サイトですが、ママ限定ではありません。男女問わずエントリーできます。
未経験OKの営業事務や人事サポートから、経験者向けのSEOライティング、Webデザインまでいろんな求人があります。
ほとんどが完全在宅勤務の求人なので、フルリモート希望ならまず覗いてみたいサイトのひとつといえるでしょう。
募集中の求人例(21.12現在)
◆テレアポ / 業務委託【完全在宅高単価】時間単価制の電話営業★未経験者大歓迎★海外在住の方も大歓迎★
・時間と場所は自由!好きなように決定してOK
・時間単価1,150円(税込)+契約1件1,000円(税込)
◆商品画像・LP作成 / 業務委託【完全在宅×EC向け商品ページ画像作成】好きな場所でお仕事!
・完全在宅
・報酬:時間単価:1000円〜1300円(税込)
(必須スキルとして、商品画像/商品LPの制作経験、Illustrator・Photoshopの知識・経験、Photoshopでのアクション機能をもちいた画像一括処理の知識・経験)
◆SNSでのコンテンツ開発 / 業務委託【完全在宅】
・報酬:時間単価1700円(税込)
(必須スキルとして企業でのWebマーケティング経験、NSマーケティングの実務経験、コンテンツマーケティングの実務経験 )
最新の求人情報は公式サイトで→ 「ママワークス」mamaworks.jp
ReWorks(リワークス)
「経験がなくてもOK!未経験でも応募可能な完全在宅ワークの求人をご紹介」とうたっているリワークス。
求人検索のほか、会員登録するとキャリア相談や無料講座の受講ができます。
無料講座は数が多く、インサイドセールスやWebマーケティング、広報、テレマーケティング、ライティングなどから選べます。
募集中の求人例(21.12現在)
◆業務委託 / データ入力・タイピング, 人事・総務・経理・広報事務 未経験歓迎!
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・完全在宅
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◆業務委託 / クリエイティブ:PG・SE・PM
・完全リモートワーク
・ブランクOK
・時間・曜日が選べる
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・報酬:時間単価2,500円
◆業務委託 / 営業・マーケティング, その他【完全在宅×オンライン営業】
・ブランクOK
・未経験者歓迎
・扶養内調整可能
・時間・曜日が選べる
・報酬:時間単価1,400円
コールシェア
コールシェアは在宅コールスタッフの求人に特化した求人検索サイト。
子育て中の主婦や在宅でアルバイトしたい大学生によく選ばれているようです。
問い合わせ対応(カスタマーセンター)からアンケート調査業務、アポ取りまで、電話まわりの仕事を選べます。
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◆在宅で出来るリサーチ業務のお仕事
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・報酬:想定時給換算1300円~
(初心者は、完全成果報酬ではなく報酬保証の制度を適用)
◆テレアポ業務(経験者向け)
・報酬形態:成果報酬
・報酬:1件 10,500円
最新の求人情報はこちらで→ 【コールシェア】
介護や育児はもちろん「好きなところで仕事ができる」のがフルリモートの醍醐味
フルリモート勤務は好きな場所で仕事ができるのがやっぱり最大の魅力でしょうか。通勤時間がないのもありがたいところです。
状況が許せば地方の、温泉のあるところに小さな家を買ってのんびり仕事したいなあと思ったり。
現状はそうもいかないので、仕事を終えて早い時間に銭湯へ行くのが平日の娯楽です。