45歳で解雇に遭うまで、毎日「会社辞めたい」と思っていました。
もともと社会経験の一環として、短い期間、試しに正社員として働いてみよう!と就職した経緯があり、サラリーマンになって数年が経ったころから、退職を考えて具体的に動いていました。
45歳まで会社員を続けた後悔と、それでも得られたもの
でも、まだ現役だった親が倒れて実家の収入が激減したりして、安定収入を捨てきれませんでした。
結果、45歳で解雇の身になりました。会社を辞めなかったことへの後悔を感じることが今も、よくあります。
例えば「好きなことをしよう」と起業する学生さんや、キャリアを手放して海外へワーキングホリデーに出発する人の話などを聞くと、自分の勇気のなさを悲しく思ったり。
ただ、45歳まで働いている間は安定した収入があり、使わないお金を貯蓄や投資に回せたのは嬉しい誤算でした。
45歳までサラリーマンを続けて、わずかにあった「良かったこと」
自己都合の退職と違って失業手当がかなり長い期間出たことや、退職金が上乗せされたことなども、それなりに助かりました。
でも45歳まで、あまり好きではない仕事を続けてしまったことを振り返ると、ずいぶんタイムロスだったと思う部分の方が大きいです。
筆者は会社員としての仕事にはあまり満足していませんでしたが、人間関係が良好だったので、諦める決断ができませんでした。
仕事と人間関係両方NGだったら、解雇される前にやめていたでしょう。
40代で会社を辞めたらどうなるの?安心材料と不安材料を心得ておく
辞めても収入の糧がある場合は、もちろん「すぐ辞める」一択ですが、そうでない人の方が多いと思います。
会社を辞めるとき、やはり一番気になるのは収入の減少ですよね。自分の経験からいえることは、
- 勤め先が退職金をくれるなら、いくら出るのか
- 失業手当が支給されるかされないか(雇用保険加入の有無)
の2点をまず確認することをおすすめします。こちら、在職中から退職金についてはかなり細かく計算していましたが、雇用保険については頭になかったです。
解雇後にとても助かった、退職金と雇用保険
解雇されることが決まって初めて「雇用保険に加入していたから失業給付金が出る」と知り、ホッとした記憶があります。
失業給付金が一年近く出て、その間はこれからどうやって働くかについてじっくり考えることができました。
自己都合で退職する場合はおそらく三ヶ月程度しか出ないと思います。その後の身の振り方を在職中から考えておく必要があるでしょう。
解雇時はコロナ禍だったこともあり、上乗せされて支払われた退職金は、資産運用に回しました。資産運用は会社員時代からしていて、退職金を受け取ったおかげで運用額が増えた感じです。
40代で会社を辞める場合は、お金のことを出来るだけリアルに考えてから辞めると、不安が少ないでしょう。
仕事を辞めたらどうなる?という不安を、原動力に
会社辞めたいな、という気持ちが大きくなってきたら。
会社を辞めた40代の自分を、どんな企業が採用してくれる可能性があるのかを探ってみるのもいいと思います。
転職エージェントでプロのアドバイザーと話をするなどして、自分にあった職場や仕事を具体的にしてみると少し、先が見えてくるのでは。
実際に会社を辞めなくても、転職活動はできる
実際に就職しなくても、話を聞くだけで「今の会社に勤めている以外の方法がある」と分かれば気持ちが前向きになるのではないでしょうか。
再び、正社員として就職を考えているなら転職エージェント、派遣やパートでゆるく働くなら派遣やアルバイトなどのサイトをのぞいてみるといいでしょう。
ただ個人的に、40代以降の仕事探しの場合は年齢にあったサイトから申し込むほうが決まりやすい印象があります。
実際に利用して仕事が決まったり、40代の自分にふさわしい具体的な話が聞けたりしたサイトがいくつかあります。
リクルートエージェント(正社員求人中心)
正社員として転職するつもりはなかったのですが自分の市場価値を知りたい気持ちがあり、リクルートエージェント転職支援サービスで話を聞くことに。
求人紹介はもちろん面接対策やキャリアの相談から履歴書などの書類添削、面接対策など転職に関するあらゆることを無料でサービス提供してくれます。
40代ならまだ中小企業なら正社員でも十分可能性があるということや、テレワークでの再就職も不可能ではないという情報を得られて、話を聞いて良かったと思った記憶があります。
ママワークス(多様な雇用形態の仕事を探せる)
ママワークスは子育て中のお母さん向けの仕事紹介サイトというイメージがありました。
自分は子育て中ではないので難しいかと思ったのですがOKとのこと、登録してここでも仕事探しをしました。
ママワークスから仕事が決まったことはまだないのですが、テレワークの仕事がいろいろ探せて便利に感じていて、今もよく情報収集に使っています。
しゅふJOBワーク(多様な雇用形態の仕事を探せる)
しゅふJOBワークに載っていた求人で2回、仕事が決まったことがあります。
しゅふ(主婦・主夫)向けということもあり、40代の自分と相性が良かったのかもしれません。
ちなみに主婦や主夫でなくてもエントリー可能です。ご安心を。
40代の女性が正社員として再就職するのは可能か知りたい
雇用相談に行った時「40代での再就職は男女問わず難しくないが、中小企業に限られる可能性が高い」と聞きました。
収入減を視野に入れても、辞めて再就職したい気持ちがあれば、トライする価値はありそうです。
筆者は正社員として再就職する気持ちはあまりありませんでしたが、自分の市場価値を知るために、正社員求人にも何件か応募しました。
中小企業から内定をもらいましたが、解雇された会社とあまりにも雰囲気や規模、給料が似ていて笑えました(その時の記事「サラリーマンを卒業しようとしたら解雇に。これからどうするか具体的に考えると」)。
会社を辞めないという選択肢もある
お金や、現状の勤務先を辞めた後の仕事のことをよく考えた上で「辞めない」という選択肢ももちろん、あると思います。
しばらく辞めずに早期退職募集などが出たり、勤め先が廃業したりしたらラッキーですよね。
ただ、勤務先が倒産したら退職金が出ないので、その見極めだけはシビアにする必要がありそうです。
お金のことが理由で、退職を先延ばしにするなら
経験からいうと、即退職を選ばない場合は、安定した収入があるうちに資産運用しておくと気が楽です。
たとえ少額でも資産運用で定期的な収入があると、仕事を辞めたり失ったりした時に、心の大きな支えになります。
それに勤務先で何かあるたび「いつでもやめられる」という強い気持ちがもてます。
筆者は、解雇時も投資による不労所得があり、金銭面の不安はあまりありませんでした。
解雇されてから無職の間、投資についていろいろと学びました。現状もコツコツと不労所得を増やして、労働にあてる時間を少しずつ減らしています。
身体や心の健康を害しているなら即、退職を
経験談を絡めつつ「40代の会社辞めたい問題」について書いてきましたが、もしもこれを読んでいるあなたが心身の健康を害しているなら、即、今の仕事をやめてください。
筆者も、在職中にパワハラに遭ったことがあります。
心身の健康を害するまでには至りませんでしたが、今でもその時のことを夢に見て、目が覚めて汗だくになっていることがたまにあります。
お金のことを心配して無理に仕事を続けるのだけは、やめましょう。
特別なスキルがなくても、テレワークで仕事ができる時代。
元気になるまでの間、静養しながら在宅で少しずつでも仕事をすれば、多少なりとも収入を得ることはできますから。