
40代の半ばで、あまり働かない生き方を選びました。
必要最小限の収入を得て、のんびりとした生活を続けていると、見えてくることがいろいろあります。
あまり働かない暮らしを選んだ理由
勤務先がつぶれたとき「もう、あまり働かないことにしようか」と、この暮らしを選びました。
必要最小限の収入と、時間のゆとりで見えてきたものについて、ここでは書いてみようと思います。
あまり働かない生活は「小さな幸せに気づける日常」の連続だった
「今日は天気がいいな」とか「よく眠れた」とか、働いていたときは意識しにくかった日常の小さな喜びをいくつも、感じるようになりました。

写真は誕生日月に食べたソフトクリーム。クーポンをたまたま見つけて、おいしく食べました。
ドリンクバーをつけて300円。いいバースデーです。
毎日こういう小さな喜びがたくさん見つかるのは、時間と心にゆとりがあるからだと思います。
会社員のころは贅沢をしても、あまり満たされなかった
会社員のころは忙しく働いて、たまの休みにはいいホテルに泊まったり、グリーン車で旅行したりしていました。
そういうお金の使い方は特別感があるのですが、楽しいのは一瞬。
贅沢な時間が終わるといつも、夢から覚めたような気持ちになっていました。
帰省や旅行のあとの何ともいえない、あの気持ち
「明日からまた会社か」というあの、何ともいえない気持ち。
休みの日が楽しくてもそうでなくても、休み明けの朝はいつも、どんよりした気分でした。
その時は、そういう気持ちになる理由をただのサボり癖だと思っていましたが、そうではないことが今はわかります。
働き方はもちろん、生き方を自ら選ぶことをしていなかったからです。社畜ですね。
会社員の頃は「リフレッシュしたし今日から張り切って、いい仕事しよう」と思えたことは、一度もなかった気がします。
「あまり働かない人」の生活について
あまり働かない人になった筆者の生活は、とてもシンプルです。
気が向くと出かけることもありますが、ほとんど家にいて必要最低限の仕事や家事を、陽のあるうちにします。
有り余る時間を使って本を読んだり動画をみたり、酒を飲んだりして眠くなったら寝る暮らしです。
あまり働かない人の時間の使い方
仕事に費やす時間は日によってバラバラ。平均すると1日のうち3、4時間ほどです。
会社員としてフルタイムで働いていたころに比べると生活に、いいリズムが生まれたように思います。
20年近くサラリーマンだったからか、自分の好きなように使える時間がたくさんあることを、とても尊く感じます。
1分1秒を大事に、過ごすようになりました。
必要なものだけで十分に満たされる
家にいる時間が長いこともあり、衣食住のうち着るものにはほとんど、お金がかかりません。
食べるのも自炊が基本で、作る時間がたっぷりあるからコストは少なめ。
外食もします。クーポンを使ったり、ハッピーアワーの時間に行ったりして、安く済ませます。
「こんなに安くおいしいものが食べれた!」というときは、とてもうれしいです。
高いお店に行けば満たされる、ということではないように思います。
あまり働かなくなってみて、自分が心地よく生きるのに必要なものは、そう多くないことを知りました。
あまり働かない人になってみて見出した、新しい価値観
会社員として働いていたころは仕事が中心の生活だったし、常に成果を求められていました。
納期を守るとか、ノルマを達成するとか、売上を伸ばすとか。同時にしないといけないことがたくさんあって。
あのとき「やらないと!」と思っていた仕事で、本当に必要だったことはもしかすると、なかったかもしれません。
「結果」よりも「過程」
仕事をあまりしない生活では、結果を求められる場面が少ないからか、目の前のものごとに熱中できます。
結果を気にせず、過程を楽しめるからでしょう。
仕事をしない生活に慣れると、毎日の小さな満足を積み重ねることの心地よさがだんだん分かってきます。
あまり働かない人になると、社会的なプレッシャーから解放される
サラリーマンのころは勤務時間も決まっていたし、仕事を抱えてそれなりに責任もあり日々、プレッシャーを感じていました。
いまはそうしたプレッシャーはほぼ、皆無です。
強いていえば、数少ない仕事の中に締切がある程度。ストレスも、ほとんど感じません。
働くべき、という思い込みを手放した
学校を卒業して社会人になるときから「働くのは当然。フルタイムでなければダメ」という、世の中からの影響を大きく受けていたのは、筆者だけではないでしょう。
今は、こうした考えから解放されています。自分のペースで生きることは難しくないし何より、とても楽しいです。
必要な人間関係だけを残す
働くことで生まれる人間関係のストレスは、なかなかのものです。
自分にとって本当に大切な人間関係が分かると、余計なストレスを感じずに済みます。
サラリーマンのころのストレスの大部分って人間関係ではなかったかなと、今にして思います。
いったんゼロに近づいた収入を、少しずつ上げてみる
仕事をあまりしないと、当然のことながら収入が減ります。
「必要な分だけ働けばいい」と思って働かない人になったものの、最初は塩梅がよく分からず、フルタイムに近い働き方をすることもありました。
でもそれでは、思っていたのと違う生活になってしまいます。
労働に費やしていた時間を少しずつ、別の稼ぎ方にシフトしました。
細々と続けている労働を減らしながら、収入を上げる
会社員でなくなって最初に選んだ仕事では週4日、労働していました。
希望の生活と違うことを実感し、少しずつ、労働に費やす時間を減らすことに。
現状は「生活費として使う分は労働報酬でまかなう」ことを目安に働いています。
さらに働かない人を目指して「雇われる・請け負う」を最小限に
企業や団体などに雇われたり、仕事を請け負うのではなく、自分の裁量でお金を稼げれば。
そう思いながら会社員時代から「不労所得」を模索していました。
不労所得にもいろいろあり、試せるものを全て試した結果、自分にあう不労所得の稼ぎ方が少しずつ、みえてきました。
不労所得とはいえ、何もしないで稼げるわけではない
筆者の場合、労働報酬のほかに現状、株と不動産による収入があります。
どちらも、不労所得の典型といえそうな仕事です。
たしかに株や不動産は時間の縛りがないし、どこかへ所属する必要もありません。
ただ、資産を目減りさせずに報酬を発生させる工夫や戦略が必要です。
こうしたノウハウを身につけるのに、筆者は割と時間がかかりました。
どちらもある程度、まとまった収入を得るのに10年程度かかっています。それに、現状得ている収入が持続する保証はありません。
それでも、楽しさを感じながら取り組めるから、続けています。
この生活スタイルにして分かったこと
あまり働かない生活スタイルを選んだことで、まとまった稼ぎが必ずある状況を手放しました。
収入が不安定になると、ローンを組みにくいことを知りました。
ほか、大きな買い物になかなか踏み切れない気持ちを感じることがありますが、これはもともとの生活によるところかもしれません(笑)。
この暮らしを始める前に準備しておいてよかったこと
筆者の場合、会社員でなくなる少し前に住宅ローンを完済し、この家を賃貸することで家賃収入を得ています。
家賃収入が現在は、安心材料のひとつになっています。ほか、会社員時代に本業の合間で取り組んでいた副業も、生活の糧になっています。
あまり働かない生活を目指すときは「いろんな収入の入口」を模索しておくと、あとあとの安心につながると思います。
労働にかける時間をゆっくりと、確実に減らしていく
株と不動産の収入が増えてきたところで、労働に費やす時間を徐々に減らし始めました。
現状では週に2、3回、3〜4時間テレワークでの労働が基本。マイペースに取り組んでいます。
自分らしいペースで生きる人がもっと増えたら、世の中はもう少し平和になるかもしれません。
あまり働かない暮らしを目指す人へ、筆者からの3つの提案
- あなたにとって心地いい「あまり働かない暮らし」のマネープランを具体的に
- 自分に合った収入源の確保を小さく、始めてみる
- 働かないことに罪悪感を持たない
あまり働かない生き方で感じる心地よさや自由を大事に思う考え方、そして無理せず生きることの楽しさが、1人でも多くの人に伝わりますように。
こうした生き方を模索している方には、40代でフルタイムはきついから。働く時間と年収を1/3にして分かった大事なことという記事も、楽しんでいただけると思います。