
「そんなことをする人はいない」「普通では考えられない」と、言われたことありませんか。
仕事や人生の大きな選択をしようとするときなどは、こうした“否定の言葉”を投げかけられがちです。でも、
人の行く 裏に道あり 花の山
といった格言にもあるように、人と違う道を選ぶことで見えてくる景色もあるのでは。
この記事では、否定されることが怖くなる理由とその乗り越え方について、体験談をまじえて紹介します。
「自分の道を信じたい」「でも怖い」そんな葛藤を抱えた方のヒントになれば幸いです。
否定されるのが怖いのはどうして?
否定されたくないし、できれば肯定されたいです。
否定されるのが怖い理由を考えてみると。
「仲間はずれ」や「拒絶」への恐怖
人は「仲間はずれ」や「拒絶」を恐れる生き物だといわれます。
学校や職場で周囲と違う選択をすると目立つし、それが孤立につながるかもという不安は多くの人がもっているでしょう。
いじめのように明確な拒絶でなくとも「変わった人」と思われるだけで、萎縮してしまいますよね。
過去の経験がブレーキをかけることも
強く反対されたり、責められたりした経験がフラッシュバックして、少しでも否定されたときは、
「怖い、またあんな思いをしたくない」という感情が現れがちです。
そんなときは「あの時はああだったけど、今は違う」と考え直せると、少し気持ちが軽くなることもあります。
「みんなと同じ」で安心してしまう風潮
「周りがやってるから自分もそうしよう」という判断をしたこと、ありませんか。
筆者もあります。でも、自分の本音とは違う判断をして失敗すると、ものすごく後悔します。
自分で判断したときは結果がどうあれ、納得しやすいです。
「そんなことする人いない」と言われたときの心の守り方
真面目に考えたうえでの行動に対して「そんなことする人はいない」という言葉を投げかけられると凹みます。
でも本気の行動なら、心の凹みを乗り越えて貫き通したいところです。
マイナス意見を言われて気持ちが傾いてしまったときは、どうすればいいのでしょうか。
その人の価値観は「絶対」ではない
否定されたとき思い出したいのは「その人の考えは絶対ではない」ということです。
自分が経験していないことを「無理だ」と決めつけてしまう人は、よくいます。
でも、それはその人がそう思っているだけです。
あなたが本気で考えた選択を、他人の価値観で否定される必要はありません。
否定は、相手の不安の表れでもある
あなたが本気で「やりたい」と思うことを試して、どんな成果があるのか。
それが分からないから不安で、反対してくることもあるでしょう。あなたを大事に思っている家族や友人なら特に。
こういうときの否定・反対は、心配でもありますね。
失敗してほしくない、傷ついてほしくないという気持ちが強すぎて、否定という形で出てくることもあります。そういうときは、
「心配してくれてありがとう。でも、もう決めたから」
と、相手の気持ちに感謝を示して、決めた道を進むかどうかを判断していいと思います。
思いとどまるのもひとつの方法かもしれません。ただ、否定や反対の意見にしたがうときは、なるべく後悔がないようにしたいです。
否定されたときに試したい2つのステップ
「否定されるの怖いし、無難な方を選ぼうか」という習慣が身に付いてしまうと将来、おそらく後悔します。
自動的に無難なほうを選びがちなマインドにならないように、筆者は気をつけていることがあります。
「本当はどうしたいか?」をまず自分に聞く
気が弱いのか、否定される恐怖を感じるとつい怯んでしまいます。
そんなときは「で、本当の気持ちは?」と自問自答すると、答えが見えてくることが多いです。
自分の気持ちはあまり曲げません。でも、冷静に考えてみると相手の言う通りだということも、たまにあります。
小さく始めてみる
自分の行動や考えを否定されて次の行動が取りにくいときは、できる範囲で少しだけ試してみるといいかと思います。
誰にも知られないように始められるのが理想です。
【体験談1】会社を辞めたい、という意見に周囲から大反対されたときのこと
まだ会社員だったころ、会社をやめたいと言ったら周りから想像以上に否定されました。
- 辞めたら後悔するよ
- 正社員を手放すなんて
- 現実を知らないから独立とか言える
などなど。そんなに力強く反対されるってことは、会社をやめるのはよほどリスキーなことなのかと思いつつ、自分の考えを捨てきれませんでした。
その時は誰にも言わずに、こっそり「辞めてからのシミュレーション」を始めました。
朝晩や週末の時間を利用して、クラウドソーシングなどで小さな仕事を請け負って「こんな感じか」という経験値を増やし「辞めても大丈夫」という心の余裕がもてました。
このころの経験が功を奏して、個人事業主になった今もなんとか働けています。
【体験談2】賃貸に住んでいて「借りてるのは損?」と家を買ったときのこと
一人暮らしをして10年が経ったころ「ずっと借りてるより買った方がいい?」と思うようになっていました。
不動産サイトを見ながら「今住んでるところと同じような家なら、ローン組めたら買えるよね」と、マイホーム購入への本気度が増していたところ。
独り身で、まだ若いのに
職場の同僚や友人に何気なく「家を買おうと思ってる」と話すとなぜか、ほとんどの人に驚かれました。
- 独身だし若いんだよ
- 結婚できなくなる
- 一人で家買うなんて変わってる
- 一生ひとりで過ごす決心をしたの?
とか、否定の嵐でした。住む場所を賃貸から持ち家に変えるだけなのにと思いながら「自分の考えは間違っているのか」という不安も覚えました。
でも、家を買いました。ローンを終えた今、この家は賃貸物件として運用して毎月、家賃収入を得ています。
売却するときも、おそらく利益が出るでしょう。
あのとき周囲の意見におされて自分の考えを曲げていたら、この収入源は得られなかったと思います。
否定されるのは想定内。自分の人生は自分で決めていい
何らかの決断をして行動に移そうとするとき、否定されることは多いと思います。
ある意味、それは当然のことでしょう。
誰もが納得する方法なんて存在しないです。
否定も受け入れた上で、やる・やらないの判断をすればいいと思います。否定に心が揺れても、
「本気で向き合って、否定してくれてありがたい」くらいの気持ちをもてるといいですね。なかなかその境地に至れませんが笑。
自分の内側から出た「やってみたい」を、大事にしたい
否定される怖さは、きっと一生なくなりません。
でも否定されることを「やってみたい」と思うのは、あなたがいいほうに変化しようとしているサインでもあるでしょう。
もし心のなかに「やってみたい」があるなら。その気持ちを小さくでも、形にしてみませんか。