競争が苦手です。
現代社会ではSNSや成績、ランキングなど数値で評価されることが増え「他人と比べられる負荷」が心のストレスになっていることも少なくないでしょう。
「競争を避ける」のは性格の特性
心理学や性格研究には「競争しなくても幸せに生きられる根拠」があります。競争が苦手な人は珍しくありません。
「競争を避ける傾向」は立派な性格特性の一つとされています。「競わない生き方は欠点ではなく、その人らしさの表れ」です。
2022年のベストセラー『内向型人間のすごい力 静かな人が世界を変える』(スーザン・ケイン著)でも、
- 内向型の人は創造力や深い思考力を持っている
- 競争に縛られず自分らしく生きることは幸福につながる
といった内容の記述があります。
思えば、競争することが当たり前だった
世の中の人の多くは実感することもなく自動的に、競争社会に放り込まれているのではないでしょうか。
「競争で勝つ人がえらい、負ける人は努力が足りない」と刷り込まれて。
小学校からテストや通信簿で、順番をつけられる→中学に入れば高校入試を視野に入れた偏差値教育→高校では偏差値教育からの受験戦争へ→大学や専門学校でも試験や実技、論文などで評価付け
と、いった感じで。バイト先にも評価制度があったりするし、社会人になって組織に属せば序列が待っています。
同じ環境下で同じように頑張っても、成果には個人差がある
がんばれば何でもできる!と学校では習います。
でも、本気で取り組んでも、思うような成果が出ないことがありますよね。むしろ、そういうことのほうが多いかもしれません。
そのとき、もっとがんばらないと!みたいに思うのは、危険を伴うと思います。
余力があるうちに、逃げ道を探すほうが賢明な場合もあるでしょう。
【体験談】会社員時代、仕事でミスをしたときのこと
会社員として働いていたとき、担当していた仕事でミスをしたことがありました。
今後同じことが起こらないよう改善提案などをし、業務システムを変更するよう申し出ました。
責任を全て追うことになり、減給に。「今度同じことが起こったらクビ」と上司から言われ「怠慢」とも。
至らないところはもちろんありました。ただ、自分としては真摯に、業務に取り組んでいたと思っています。
そのときはとてもショックを受けました。親の介護をしていたこともあり、クビになったらどうしようかと夜も眠れませんでした。
でも数日後、怠慢とか言われるのおかしいよね?真面目に働いてるのに!と、我に返りました。
怠慢上等
そこからは「怠慢上等!」と腹をくくりました。
終業後や朝の早い時間、週末をフルに使って副業に精を出し、もう会社やめてもいいよね?と思えるくらいの月収を稼げるように。
そうなってくると、同様のことを言われても「クビ?いつでもどうぞ。楽しみにしています」と言えるようになってきます。
あのとき怠慢という言葉を真に受けて、会社の仕事を盲目的にやらなくてよかったと心から思います。
副業で身につけたスキルは勤務先がつぶれた今、自分の大きな財産になっています。
競争に向かない人もいる
世の中で働いていると、無意識に競争下へ置かれていることが多いように感じませんか。
でも、競争に向かない人もいます。いわゆる「内向型」というタイプです。
内向型とは人と関わるのが苦手だったり、刺激に対して敏感に反応してしまう人のことを指します。
内向型の人が競争社会に身を置いていたらどうなるかは、想像に難くないでしょう。
「自分は競争に向かない」と自覚したい
なぜ、勉強ができないんだろう。仕事が上手にならないんだろうという悩みを抱える人は多いと思います。
がんばってもどうしてもできないとか、正直な話もう仕事やりたくないな、と思ったら。
逃げ道を探しましょう。競争に向かない人に、競争は本当に疲れますから。
筆者は正社員だったころと比べて今、年収は1/3ほどです。
でも、理想の暮らしを手にいれ、やっと人間らしく生きられるようになった気持ちでいます。
正社員として無理に働いていたときのことについて、別記事「40代でフルタイムはきついから。働く時間と年収を1/3にして分かった大事なこと」にまとめています。
こちらの記事もお役に立てば、とてもうれしいです。
この人は競争に向かないのでは、と思ったら
「競争に向かないかも」と、自分以外の人を思い浮かべているあなたは、心のやさしい人ですね。
もし思い浮かんだ人が家族や親しい友人なら「競争しなくて大丈夫」と言ってあげてください。
そして、その人にあった「競争のない社会」を楽しく模索してみましょう。
競争のない生活に身を置いてみて思うこと
こちら、競争のない生活になってもう、だいぶ時間が経ちました。
競争のほか、ノルマや残業もありません。
これらとお別れするために、定額の月収や年2回のボーナスを手放しました。
使わないほど稼いで、疲れてばかりいた時間が本当にもったいなかったと今にして思います。
競争のない生活のために準備できること
競争のない生活を実現したい!と意識していたわけではありません。
ただ、勤務先でパワハラに遭って、そこからどうやって逃げるかということは原点だったと思います。
楽しく取り組めて、お金が稼げることを徹底的に追求した結果、競争のない生活を送れるようになりました。
競争のない生活を実現するために何が必要か、どんな準備をしたらいいか。体験談を交えてお話しします。
不労所得の獲得
不労所得というと、お金持ちの人が手にするものというイメージがありませんか。
普通の人でも皆、少額なら不労所得を得られます。それを少しずつかき集めると、中額?になるかもしれません。
筆者の場合、独身時代に購入した小さな持ち家に住めなくなったとき「借りてあげる」と友人が言ってくれたことが、不労所得を得たきっかけです。
友人は1ヶ月に1度、口座に5万円を振り込んでくれました。持っているものを貸してあげるだけで毎月、報酬が得られることに感動した記憶があります。
そして不労所得をもう少し増やそう!と調査を重ねること数年。現状は家賃収入に加えて、わずかながら株式の運用益もあります。
不労所得は収益が出るのに時間がかかることが多い
友人に部屋を貸していた当初はまだ住宅ローンが残っており、家賃分はほぼ全額、支払いに消えていました。
ローンは完済まで15年かかりました。収益が出るのにずいぶん時間がかかったなという印象です。
株式投資もしかり。最初は下がるばかりで、しばらく取引をやめていた時期もあります。
比較されない環境下での労働には、在宅勤務を検討したい
比較されないところでどうやって労働するかを考えたとき、在宅勤務は有力な選択肢なのではないでしょうか。
ただ、テレワークならどんな勤務先でもいいかというと、そうでもないです。
正社員でもパートでも派遣でも、査定や評価がされないことが理想です。業務請負などもいいでしょう。
ただ、派遣や請負はいつ切られるか分からない不安定さがありますね。
競争しないで生きる人生は本当に楽しい
最近、毎日楽しいなあとつくづく思いながら暮らしています。
朝起きると、今日は何しようかなとワクワクしている自分がいます。
何をすると言っても本を読んだりネットを見たり、こうしてブログを書いたりで特別なことはしてないんですけどね。
楽しいと思えるのは、競争しないところに身を置いているからなのかなと思います。
競争のない生活は根気よく実現する必要がある
自分がいま、競争のない生活を送れているのは勤務先がつぶれたことがきっかけです。
ずっと「会社辞めたい」と悩みながら、思い切れませんでした。
この文章を読んでくれている人のなかにも、そういう状況に身を置いている人がいるかもしれません。
無理に今すぐ、その生活を捨てる必要はないでしょう。でも、準備はできます。
不労所得を増やす、副業や資格取得でスキルを身につけるなど。今すぐできることから、始めてみませんか。
それらを続けながら、競争のない場所でのゆったりした暮らしを模索してみるといいのではないでしょうか。
筆者も悩んだ疑問あれこれ
競わない生き方について、Q&A形式でまとめました。
Q1. 競争から逃げると収入が下がりませんか?
下がることはあるでしょう。ただ「収入の多さ」=「幸せ」ではありません。
むしろ、健康や時間の自由を取り戻したことで「人生の満足度が上がる」ケースは多いでしょう。
Q2. 周囲は「もっと競争しろ」といった感じです。どうしたら?
「競争は得意ではないけれど、自分なりに工夫している」と伝えるのが良いと思います。
理解してもらえないときは説明に力を注ぐより、自分の生活を整えることを優先してください。
Q3. 今すぐ競争社会から抜け出す勇気がありません。
無理に抜け出す必要はありません。副業や資格取得など、小さな準備を少しずつ始めるだけでも「逃げ道」を作れます。
安心感が増すと、心がラクになりますよ。
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